内容説明
日本には、たとえ対価が払われなくとも、サービスに命を賭けている人間がいる。「飛び込み営業」でベンツを年間100台も売る辣腕営業マン。「戦後最高」と称される伝説のウェイター。クレームを受けたことがないカリスマ美容部員……。彼らはなぜ客の心を虜にできるのか。人知れず真髄を極める職人たちの技と心意気を描くノンフィクション。『プロフェッショナルサービスマン』改題。(解説・松本大)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おいしゃん
80
20ページずつくらいで、いろんな業界の接客のプロを紹介。押し付けがましさはなく、読みやすく、それでいて接客への熱意はしっかり伝わってくる。姉妹作も読みたいし、取り上げられたお店にも行ってみたい。2016/10/16
あすなろ
75
出張の多い僕が時折泊まるあるホテルチェーンの朝食会場にはこう書いてある。ライブ朝食。はぁ?と思うのだが、この本に書かれている様なことならこの人達ならその言葉がしっくりと来る。人間愛溢れる筆致で野地氏が描く達人シリーズ第二弾はサービス業。例えば分かりやすいレストラン等で言えばそこはライブショー会場で一体感あるものに出来ているか否かである、ということ。客はその雰囲気に酔い、感じ、陶酔させられるから対価を払い労力を払いわざわざそこへ行くのである。もつ焼きの猪亦さんが語った言葉が1番分かりやすかった。2019/12/29
だーぼう
41
付箋地獄!いくらあっても足りやしない。下手な接客マニュアルを読むよりもよっぽど勉強になった。ブログに感想を書きました。 2016/10/13
W-G
40
最近自分の考えが凝り固まっていると感じた時には、こういうサービス業関連のビジネス書やノンフィクションでおもてなしの達人の思考に触れるようにしています。接客業の方々以外でも、達人の考え方や熱意の中には必ず参考になるものがありますね。仕事頑張ろう!という気が沸いてきます。マニュアル化ではどうにも出来ない部分こそ大切にしたい。2016/05/14
うめ
36
気がつくのは、サービスの達人達は、雇われている側だとしても、視野や視点が、経営者のそれであるという事。最近、仕事において、受身、ってのは良く無いかな、って思っている今の心にすこっとはまりました。雇われ側はルーチンをこなしても毎月それなりにお金を貰える。革新や改善へ尽力せず、口でばかり批判しがち。雇われのままの身でも、経営者のつもりで仕事をすると、問題点をピックアップし、できる範囲で改善しようと試みて、愚痴なんて多分いう暇が無くなると私は思う。行動するって、力だ。2016/05/30