LINE文庫<br> 僕を遺していく残酷な君と、君を忘れられない僕と

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LINE文庫
僕を遺していく残酷な君と、君を忘れられない僕と

  • ISBN:9784910040110

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内容説明

学校に通いながら植物園で働く女子高生のアスカは、あるとき何かから逃げるように植物園に現れた少年と出会う。
彼は言葉も知らず、感情を表現することも拙く、“何も持っていない”存在だった。
キョウと名付けたその少年が、富裕層の人間の献体用に生み出されたクローンだと知ったアスカ。
実はとある病により自分の余命があと一年しかないとわかっていたアスカは、この世界からいなくなる自分と引き換えにキョウに何かを遺してあげるために、彼とタイムリミット付きの生活を始めることを決意する。
なんでもない日々……けれどだからこそ大切な毎日をこれからもずっと彼が笑って生きていけるように――。

遺伝子研究が目覚ましい発展を遂げた社会で、偶然出会った少年と少女の、哀しくて少し可笑しい、期間限定の恋の物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

彼方

11
遺伝子研究が発展を遂げた社会で偶然出会った少年と少女の、残酷な運命を描くボーイミーツガール作品。ついに竹井先生がシリアス全開かと思いきやふざけた言い回しは健在で、でも献体クローンという立場のキョウと余命幾ばくかのアスカ…二人の可笑しなやり取りは笑いを誘いつつも、どこか切なくさせる雰囲気があって最後はもう…。社会…運命…境遇と…綺麗に纏めあげた構成も見事で、悲しくも生ききった様が美しく感じられる読後感でした。竹井先生はスターシステム的な世界観なので、この二人にもいつか幸あらんことを…。次回作も期待してます。2019/12/05

凜音

10
読了 西暦2311年。 技術の発展に伴い人々の倫理かもまた変遷を見せた。 科学は人間を幸福にするのか。何かから逃げるようにして現れた医療用クローンの少年と残り僅かの命の少女が出会い始まる期間限定の恋物語。て事で雰囲気的にはスターツとかのをイメージしてもらうとつかみやすいかもしれませんね。クローンとして生まれた少年。記憶もなく言葉もなく無い無い尽くしの少年を拾ったのは余命宣告を受けるアスカ。彼女が彼に"キョウ"と名付け育て時間を過ごしていく中での関係の変化や、何故医療用クローンの2024/04/08

不自他

10
作者お得意の泣き要素を1冊に凝縮した作品。竹井10日作品には大切な人が亡くなる描写が散在するけど、ここまで真摯に1人の命の終わりに向き合った作品は今まで無かった。また、過不足なく伏線が回収されている点でも快挙。内容もさることながら、無駄のない洗練された構成に感動した。2019/12/21

はる

7
ある事情抱えた少女と少年の悲しい恋のお話。いつもの竹井10日さんとちょっと違った感じでも文体はいつものだった、二人のちょっと可笑しい日常と少しずつわかる真実とラストに泣きそう、面白かったです。2019/12/19

灰音

5
とてもポジティブな少女と、無知な男の子のお話。 出会いは突然で別れも突然。 繋がってないようで繋がっている主人公たちが切なかった2021/05/13

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