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内容説明
予防、治療、そして卒業へ──。人類が経験したことがない長い「老後」において、私たちはどのように医療と付き合っていけばいいのか。自らも65歳を超えて老後の生き方を模索する医師が、巷に流布する長生きの方法、老後の生き方にまつわる思い込みを一刀両断。高齢期に生活習慣病の予防をして意味があるのか? 食べ物や運動に気をつかえば寿命が延びるのか? 定年後の地域デビューは逆効果? 最新の研究成果をもとにした、人生100年時代の健康&生き方指南!
目次
第1章 60歳を過ぎてからの健康・医療とはなんなのか
第2章 長生きの方法 ○と×
第3章 老後の生き方は思い込みだらけ
第4章 100歳まで自由に生きるための10の方法
第5章 人生100年社会をつくる
あとがき 何もしない淡々とした日を過ごす
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
69
健康診断が長生きの役に立つ✕・脳トレすれば認知症にならない✕・コレステロールは摂らないほうがいい✕・脂肪はからだに悪い✕・糖質ゼロダイエットで健康、長生きできる✕・酒は百薬の長✕・歳をとったら禁煙しても意味がない✕・野菜はからだにいい◯コーヒーはからだにいい◯スポーツはからだにいい✕長生きは遺伝子で決まる✕。医療は予防と治療があるが、長生きと疾病の予防は異なると説く。テレビの情報は信憑性に乏しいので第3者機関が必要と主張、また高齢者には受け入れる力が必要。何かを作り続けることが生きがいにつながるんですね。2020/01/10
ほじゅどー
8
★★★薬は4種類以下に減らす。マンネリな同窓会には出ない。人を褒めると脳が若くなる。好きなものを食べる。定年後も人と会い、会話をする。生きがいとは何かを作り続けること。座りすぎは病気のリスクを高める。立って歩く時間を増やす。自分の空間(移動距離)を広げていく。料理を作る。機械をいじる。未体験ゾーンに行こう。最後は、何もしない時間を過ごすことを孤独と思わないのであれば、何もしない日々でいい。2020/02/16
すうさん
5
最初は医者らしく健康についての常識問題に関してのコメントだったが、だんだん著者の歩んできた医師としての道を語る中で、哲学的な「長生き」についての話になった。「長生きのためにどうすればいいのか」とは決して技術的な話ではなく、思想的な考え方に収斂されるようだ。科学者たる医師でもそうなのだ。身体だけでなく精神も自由で健康でないと結局「長生き」はできないということになるのだろう。私自身も「生きる」ということを深く考えるようになった年齢だからこそ本書の読み方も変わってきたのだろうと思う。方法論ではなく思想論だ。2020/01/06
きぬりん
1
高齢者の医療との付き合い方や老後の生き方を考察。1章では、高齢者にとっての予防医学の長期的影響は未確定であることを理由に、厳格な管理の不必要性が唱えられる。2章では、巷に流布する様々な長生きの方法について、エビデンスの有無とともに判定が下される。3章では主として著者の体験を元に、憧れとなる老後の生き方の多くは困難がつきまとうこと、リタイア後の生きがい探しは現実的でないことが主張される。4章では高齢者に対する具体的な助言、5章では社会変革の提言がそれぞれ示される。定年後に老後の生きがいを探しても遅いとは…2024/05/19
神谷孝信
0
何が良くて何が悪いかといった取捨選択ではなくて、どうした方が良さそうとのアドバイス。32020/02/16