日本経済新聞出版<br> ものつくり敗戦―「匠の呪縛」が日本を衰退させる

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日本経済新聞出版
ものつくり敗戦―「匠の呪縛」が日本を衰退させる

  • 著者名:木村英紀【著】
  • 価格 ¥935(本体¥850)
  • 日経BP(2019/10発売)
  • 盛夏を彩る!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~7/27)
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  • ISBN:9784532260361

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内容説明

「ものつくり」こそお家芸、この路線さえ貫けば安泰という思いが強くなっている日本。しかし、システム思考を軽視し敗北した戦前の日本軍と同じ過ちを繰り返そうとしているのだ!日本型「ものつくり」の限界を明らかにし、普遍性を追求せず、暗黙知ばかり重視する「匠の呪縛」の危険性を明らかにする警告の書。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

日の光と暁の藍

6
ものつくりにおける日本の弱点を著者は三つ挙げる。それは理論、システム、ソフトウェアである。日本の弱点の原因を現代には数学軽視、理論軽視の傾向に見てとる。近代から戦前までは、労働集約型の生産構造にそれを見る。江戸時代における世界の大都市の中でも江戸は人口が多く、労働力に厚みがあった。熟練、経験、精進、修練による匠の技を身に付けた暗黙知に頼る人間中心の技術が日本の技術であった。イギリスやアメリカは、労働力が豊富でなく、資本を集積させて生産の効率化を図った。労働集約型の日本と資本集約型の米英に二分化された。2021/02/28

さきん

4
日本は現場に頼り、誇り、信頼しているがさすがにトップが腐り続けると、下にも伝播していく。今の現場力も落ちつつあるかもしれない。世代交代、後継者育成も短期的にとらわれず長期的ににらんで進めていく必要がある。ということで雇ってほしい。2015/07/09

スカイバニラ

4
自分は製造業の技術者ですが、著者の指摘している点に思い当たる節が多々あり(汗)。「勘と経験で得た技術」というものを人に伝えることは非常に難しいことです。そしてこの「勘と経験で得た技術」を理論化する事も非常に難しく、自分が苦労させられている点だったりします(笑)。本書ではORやゲーム理論、サイバネティックス等を生み出した第三の科学革命の誕生経緯とその成果から始まり、今日まで受け継いでいる太平洋戦争時からの日本の技術形態の弱点について述べられています。2009/12/25

富士さん

3
ものづくりオナニーがどれだけ日本を害しているかという点と、具体的に何が問題かが明快に示してあり、論旨や事実認識は完全に同意できる内容でした。しかし、だからこそ著者の科学観には違和感があります。非ユークリッド幾何学のようなポストモダン的科学観は数学を相対的な正しさとすることで、非科学的とされていた知見を科学に組み入れ、科学の非科学的な前提を明るみに出して科学をより豊かにしてきたのだと理解していました。しかし、本書は相変わらずの数学主義的イデオロギーを感じるもので、意図した露悪なのかもしれませんが、不満です。2020/10/31

メガネ

3
日本の技術の3つの弱点は「理論」「システム」「ソフトウェア」と掲げ、その原因のひとつとして日本は従来からソフトウェアよりもハードウェアを重視した「ものつくり」を行ってきたこと、そして欧米が資本集約型技術を進めてきたのに対して日本は現在でも労働集約型技術を進めていることを挙げています。日本はいわゆる「匠の技」のようなものを重視する文化が根強く、ソフトウェアのように「普遍化」することで価値が生まれるものを重視してこなかった。第二次世界大戦での敗戦も技術を普遍化できず、人に頼るしかなかったことが原因であると。2015/08/30

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