カニという道楽 - ズワイガニと日本人の物語

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カニという道楽 - ズワイガニと日本人の物語

  • 著者名:広尾克子
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 西日本出版社(2019/10発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784908443459

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内容説明

西日本でカニと言えばズワイガニ。
この本はズワイガニを中心とした、西日本のカニ食の歴史とカニを愛した人たちの記録です。
カニ漁・外食・食卓・カニ缶・カニツーリズムなど、カニを様々な角度から取り上げたカニづくしの1冊。ズワイガニの食にまつわる話がぎっしりと詰まっています。

目次

はじめに

序  ズワイガニとは

第1章 カニを都市に持ち込んだ人
    道頓堀の「かに道楽」
認知された「かに道楽」

第2章 カニツーリズム誕生とカニの流通
    カニツーリズム現象
ブランド化されるカニ
     都市に流通しないカニ

第3章 カニ産地を行く
     カニの名産地 越前(福井県)、丹後(京都府)、但馬(兵庫県)
     「かに王国」宣言 城崎温泉の選択

コラム カニの供養と伝承

第4章 ズワイガニの日本史
     江戸時代にようやく現われるズワイガニ
     明治以降のズワイガニ
     産地から出ないズワイガニ

コラム カニ食文化の周辺から

第5章 カニという道楽を守るために
    ズワイガニ漁獲量の推移
    輸入ズワイガニの流入
    ズワイガニの漁獲管理
    カニ漁は存続できるのか

おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

92
サブタイトルはズワイガニと日本人の物語。冬といえばカニ、カニといえばズワイガニ、そのズワイガニがどのように加工されてきたか、それをどのようにして関東や関西に出荷してきたのか、カニと旅の関係、カニ店のことなどが書かれている。山陰で穫れば松葉ガニ、福井で穫れば越前ガニ。どれもズワイガニ、しかし漁獲量の減少とブランド化でとても高い。地元に住んでいてもオスのカニなど食べたことがないし値段の安い雌ガニ(せいこ蟹)のほうがずっと美味しくて好きだ。殻の中のみそは絶品。作家開高健氏はとても好きだったことも書かれている。2019/12/22

ようはん

20
日本におけるズワイガニの食文化史。戦後間もない頃まで日本海沿岸の地元で細々と食べられていたズワイガニが一気にメジャーになったのは大阪の有名なかに道楽がかにすきを導入してヒットさせた事や北陸・山陰の日本海沿岸の民宿や温泉がズワイガニで観光客の導入を図ったりは中々面白い内容で個人的には越前町の旅館を訪れた開高健が食べた蟹飯がルーツの「開高丼」が1番食べてみたいと思った。しかし最後に取り上げられている現在のズワイガニ漁の問題点の数々、特にズワイガニの近年における資源量の急激な低下は暗澹とした気持ちにさせられる。2020/10/08

パトラッシュ

12
大阪在勤の頃、阪神タイガースへの熱狂と目の色を変えてカニにかぶりつく関西人の心情が理解できなかった。旅行代理店の店頭で見たカニ食い旅行のパンフレットには呆れたが、当時なぜこれほどカニを偏愛するのかと抱いた疑問を解き明かしてくれる本に初めて出合った。カニ漁師だけでなく仲買人や料理店、消費者に駅弁、経済統計に至るまで様々な視点からカニと日本人の関係を探り、戦後の歴史と重なって日本人の生活に「カニを食べること」が浸透していくプロセスを描き出すさまは実に面白い。食の歴史は民衆史そのものであると再認識させてくれる。2019/11/25

niz001

10
積読から回収。ズワイガニ限定の食文化発展誌。カニ料理の歴史の浅さとその歴史におけるかに道楽の存在の大きさに驚く。個人的には柴山のカニが最強。2020/10/04

クサバナリスト

8
わずか50年ほど前まではカニは高級品でなかったことに驚いた。カニ道楽のカニすき開発の経緯、山口県宇部市の株式会社ヤナギヤがカニカマ機械の約70%のシェアがあるなど面白い話もあった。 これから、水産資源としてのカニをどうしても扱うか、カニ漁師の後継者等多くの課題に直面している。2020/01/22

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