新☆ハヤカワ・SF・シリーズ<br> 翡翠城市

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新☆ハヤカワ・SF・シリーズ
翡翠城市

  • 著者名:フォンダリー【著】/大谷真弓【訳】
  • 価格 ¥2,750(本体¥2,500)
  • 早川書房(2019/10発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 750pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784153350458

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内容説明

ケコン島――それは選ばれし者グリーンボーンたちの島。彼らは、島の貴重な天然資源である翡翠のエネルギーを制御することによって、怪力、敏捷、感知など、人知を超えた能力を手に入れることができた。島の中心地であるジャンルーンを仕切るコール家を中心とした〈無峰会〉は、若き〈柱〉である長男のラン、ランを支える〈角〉の次男ヒロを中心に強く結束し、宿敵〈山岳会〉を相手取って、縄張り争いに明け暮れていた。だが、僅かなほころびをきっかけに事態は混沌の様相を呈する――。“翡翠の街”を舞台に展開するSFアジアン・ノワール。ケン・リュウも激賞した、世界幻想文学大賞受賞作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

87
翡翠の力によって超人的な力を手に入れられるケコン島。二つの勢力が均衡状態を保っていたが、それが崩れ…。ヒロの無謀さに対し、無峰会の柱でありながらもヒロのようなカリスマ性もなく、祖父にも認められないランの苦悩は痛々しい。そして全て捨てた筈のシェイは『ゴッド・ファーザー』のマイケルのように修羅の世界へ戻るしかなかったのだろう。個人的に母の狂気を引き継いでいる事に怯えるアイデンや山岳会の柱、アイトの、過去の為に「人に強いられるのが嫌い」という性格が好きだ。外からの関与はあったのかなどの謎もあり、気になる。2019/12/18

ヘラジカ

65
熱中して読み耽った。性格の違う三人の兄妹が核となって織りなす激しい抗争の世界。政治・経済・暴力・恋愛、これらが彩る壮大なストーリー。もちろん、マフィアものの醍醐味である、繊細な家族同士の確執も。まさしくSF/ファンタジー版『ゴッド・ファーザー』である。血湧き肉躍るノワール・エンターテイメントの傑作!文学賞での滅多にないダブル授賞というのは両作品が並外れて素晴らしく、どうしても甲乙がつけられないということだろう(先日のブッカー賞は記憶に新しい)。これはもう一つの授賞作がとても楽しみだ。2019/10/20

星落秋風五丈原

63
 “ゴッドファーザー&魔術”という惹句の通り、近代都市にニーノ・ロータのメロディが流れてきそうだ。例えば『ゴッドファーザー』では、アル・パチーノ演じる海兵隊帰りの三男・マイケルは家族は非合法ビジネスで稼いでいるにも関わらず堅気でやっていく決意をしているが、父の狙撃によって組織のビジネスに足を踏み入れる。彼に準えられるのがコール家の妹シェイだ。彼女は翡翠も一族も嫌いエスペニアに留学しており、マイケルと同じく恋人もいたが、恋にも破れマイケルと同様家庭の事情で組織に深く関わっていく。2019/12/04

あさうみ

52
最初は分厚さに怯んだが、世界観にのめり込みさくさく読める!ゴッドファーザー…なるほど!二大組織がお互いの頭脳と力を駆使して統治争いを繰り広げる。降るのは血の雨。家族間の確執、翡翠の力と性質のパワーゲーム。幻想文学大賞ぽくないけど、魅力たっぷりなノワールファンタジー。お気に入りのキャラを見つけるのが難しいな。早くも2巻目が読みたい。2019/10/30

りー

34
面白い!翡翠を身につけると超人的な能力を身につけられる民族の、異能バトルものかと思ったらまさかの任侠もの。翡翠というガジェットでSFにジャンルわけされているかもしれないけれどキャラクターと物語でしっかり読ませてくる正統派エンタメだった。良い意味で登場人物に完成された人格者がおらず、それぞれの葛藤がきちんと身の丈に合っていて良いし、バトルものでないとはいえその戦闘シーンは手に汗握るもの。全方位的に楽しめる一冊だった。2019/12/18

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