朝日新書<br> 水道が危ない

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朝日新書
水道が危ない

  • 著者名:菅沼栄一郎【著者】/菊池明敏【著者】
  • 価格 ¥850(本体¥773)
  • 朝日新聞出版(2019/10発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784022950390

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内容説明

「日本の安全と水道は問題なし」は幻想だ。地球二回り半分の老朽水道管と赤字にまみれ全国各地の水道事業は破綻寸前。現地をつぶさにルポし、怖くて誰も語らない実態を暴露し処方箋を探る。これ一冊で、地域水道の問題が丸わかりする。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ophiuchi

16
民営化の話かと思ったら、もっと喫緊の課題だった。水道事業のダウンサイジングに取り組むだけの度量のある首長やそれに応える地方議会は多くないだろう。政治家たちのぜひ読んでほしい。2019/12/25

makimakimasa

11
世界で水道水を飲めるのは欧州7ヶ国、南アフリカ、そして日本。その日本は人口減少に加え、節水機能向上(特にトイレは初期タイプ20L→今や4L/回)による使用水量/人の減で、収入減と老朽化の著しい水道のダウンサイジング(水道管と浄水場)は待った無しだ(整備の遅れた下水道事業は10~20年後に更新投資の時期を迎える)。漏水(有収率で監視)による緊急出動は全国で常態化し現場は疲弊、本書で詳述された北上市の復旧作業(2010年夏、5日間)は壮絶だ。余剰水源も深刻で、富山県には一滴も使われなかったダムが3つもある。2020/06/28

☆やす

6
日本の水道は「収入減少下の大量設備更新」の事態に直面している。事業のダウンサイジング(施設の統廃合、事業体の広域統合化)しか道はないという。日本では8割を占める「急速濾過(高度浄化処理)」ではなく、昔ながらの「緩速濾過(微生物による自然浄化)」も捨ててはいけないと。「縮小の時代」には、小さな事業体で先進的な事例が先行する。2020/06/20

dzuka

6
日本の水道事業体の危機感を表現した新書。 重要インフラであるはずの水道が、人員不足、ノウハウ不足、資金不足などで、完全に未来に対して不安定な状態であることを、岩手中部水道企業団の職員との対話を通じて著わしている。 水道事業と並んで重要インフラの電気業界は、巨大企業によって運営されているため、ある程度技術が継承され、未来への危機感も共有されているように思われる。しかし、水道業界は、小規模事業者が多く、限界に達しかけている。その点を広く知ってもらうにはよい本であると思うが、広域化以外の視点も欲しかった。2019/12/31

kitakita

2
高度成長期に整備された水道管の劣化が進み大きな漏水事故も起きるようになってきている。大都市圏を除き地方では既に人口減少が進んでおり、水道管、浄水場等の更新時期を迎えているが、料金の大幅な値上げをせざるを得ない状況を迎えている。水道施設だけの問題ではなく、地域振興の名のもとに整備しまくってきた箱物、公共施設の維持、保全の在り方を抜本的に見直ししなければならない。これは先送りできない大きな課題である。2021/08/04

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