岩波新書<br> 日本語と外国語

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岩波新書
日本語と外国語

  • 著者名:鈴木孝夫
  • 価格 ¥946(本体¥860)
  • 岩波書店(2019/10発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004301011

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内容説明

辞書を頼りに小説や文献を読んでいるだけでは、他国や他民族の理解は難しいのではないか。六色の虹、黄色い太陽、恥部としての足など、興味深い例をあげながら、国による文化の違いを語るとともに、漢字の知られざる働きに光を当てて日本語の長所をも浮き彫りにする。真の国際理解を進める上で必読の、ことばについてのユニークな考察。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

榊原 香織

62
1990年の本だが、面白い。 虹の色数は国によって違う。今ではかなり知られているけど、当時は画期的だったのでは? 人類は耳より目のほうが格段に良い。そーか、だから中国語、聞取りダメなのか。 日本語の車名はスバル、アスカ、カムリ、のみ。今もあるのかな?2023/03/26

佐島楓

31
リンゴと聞いて何色を思い浮かべるか、虹は外国では何色から成っていると認識されているか・・・など、素朴な差異から入って行って、読者をひきつける。面白かったけれど、ドイツ語やフランス語も理解できればもっと愉しめただろう。ところ変われば言葉もこれほどまでに文化に左右されてしまう。2015/01/18

さきん

29
リンゴと言えば、日本人は赤をイメージするが、フランスでは緑、または、色というよりも肌の質感をイメージする。同じ単語でも地域によって、前提となる感覚が共有されていないことにより、誤った相互理解となってしまう。漢字の効用は既知の内容。2020/05/06

めんま

26
言語によって世界の切り取り方が違うことを日本語と英語・仏語などの色彩語が指示する色の違いなどから指摘する。現在では、言語相対説として幾分有名になった考え方だが、当時にあっては刺激的な議論であったのだろう。また、英語などに比べると音素が乏しく、同音異義語が多数ある日本語において、音は同じでも異なる語であることを識別するために漢字が機能することも指摘する。2022/01/01

Nobu A

13
読み始めて再読だと気づく。前回読了は本サイトがなかった1990年初版辺りかな。だとするとかれこれ30年前。記憶とは不思議なもの。言語による色彩認知差異ははっきり覚えていたが、後半の漢字の章は記憶にない。しかし、こちらの方がより興味深い。他言語比較と歴史的背景からの考証で我々が自覚していない漢字の機能性が浮き彫りに。テレビ型日本語とラジオ型西欧の諸言語等、言い得て妙で分かり易い。近年カタカナ英語濫用による意思疎通の障害の懸念等、鋭い考察。また、オレンジの話で言及の探究心には恐れ入る。鈴木孝夫先生著書4冊目。2020/07/02

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