岩波新書<br> エビと日本人

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岩波新書
エビと日本人

  • 著者名:村井吉敬
  • 価格 ¥902(本体¥820)
  • 岩波書店(2019/10発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004300205

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内容説明

エビフライ、天ぷらなど、一人平均で年に七○匹。世界一のエビ消費国・日本は、その九割を輸入に頼っており、エビはいまや輸入食品の中でも首位の座にある。だが、一体どこでどのように獲られているのか。インドネシアでトロール船に乗り、台湾で養殖の実情を見るなど調査を重ねてきた著者が、日本とアジアとの知られざる関係を語る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Y2K☮

36
日本のエビ輸入量は世界1位。第三世界で獲られて先進国で食べられる。数年前にコーヒーのフェアトレードに関する話を聞いたのを思い出した。漁民が得られる純利益は日本における消費者価格の7.5%。一番大変な末端の現場で働く人たちの取り分が最も少ないのはどこの業界も同じか(半ば自嘲)。雇用を生み出してるんだから、カネを稼がせてるんだからという理屈の欺瞞。他にも乱獲や養殖に伴う枯渇と環境破壊、トロール漁で獲られた不要な魚の投棄など問題だらけ。1988年の本だが今も改善されているとは思えない。第二弾も近い内に読みたい。2019/04/07

Arisaku_0225

13
1988年発行。令和の現在も日本は膨大な量のエビを輸入し、知らぬ間に消費している。店頭に並び、パック詰めされたエビたちはどれも規格分けされ、頭胸甲や腸も落とされ、そういう意味では無生物的な印象を受ける(よって、生き物好きから見ると「つまらない」)。しかし、この加工されたエビたちが誰が、どのように、どこで漁獲され、加工し輸出しているのか、我々の口に入るまで何がされているのかといった情報は消費者は全く知らない。エビ産業の裏で貧富の差、漁場の破壊、そして現地の声が無視され搾取されている事実を著者らは批判する。2025/06/05

Kei

13
少し古い本なので、現在の輸入量・消費量は正確には分からないが、世界一のエビ輸入消費国である日本のエビ関連事業の実態を書く。エビ生産に関してインドネシアや台湾の生産家の実態、環境破壊、第三世界と先進国の格差について紹介されており、それらに胸を痛める。現在は大量消費国となった中国の動向が気になるので、また新たに調べてみたい。2016/08/04

メタボン

13
☆☆☆★ 我々は巧妙にエビを食べさせられている。エビの養殖やインドネシアのエビ加工労働の実態がわかって面白かった。それにしても賃金安過ぎ。それと最終消費者の口に入るまでの流通経路が複雑だし、中間マージン多すぎる。心してエビを食べたい。2015/03/20

壱萬参仟縁

6
これは、古本屋で買った。バブル期に発行されているが、今はフェアトレードがあるので、日本人も食生活を改める必要があると、改めて思い知らされた。改訂版も出ている。2012/04/09

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