原子力支援  「原子力の平和利用」がなぜ世界に核兵器を拡散させたか

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原子力支援  「原子力の平和利用」がなぜ世界に核兵器を拡散させたか

  • 著者名:マシュー・ファーマン/藤井留美/國分功一郎
  • 価格 ¥3,080(本体¥2,800)
  • 太田出版(2016/08発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 840pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784778314804

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内容説明

日本が原子力技術を輸出する理由とは?

国際社会における原子力技術の輸出の実態と外交目的が、豊富なデータ、資料によって初めて明らかとなる。

「本書が有益な情報や議論を提供していることは間違いない。それらは原子力技術や原発について考えるうえでも、また、原発をめぐる政治的運動を推進していくうえでも有益であろう。とくに、原発をめぐる政治的運動は、政治的立場を異にする側からも貪欲に学ぶべきである。それは運動の基礎を固めていくことに間違いなく貢献する。原子力支援と核兵器の拡散に焦点を絞ったこのファーマンの研究は、したがって、是非とも参照されるべきものである」(國分功一郎「解説」より)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

32
難解な学術書でしたのであくまで斜め読み。原子力技術を持つ国々が安全保障やエネルギー政策、外貨獲得などの理由で技術を世界に拡散させた全体像がよくわかりました。カナダがインドやルーマニア!などに支援していた事実は初耳でした。とりわけ冷戦時は米ソ両陣営が勢力拡大のツールとして活用。国際社会のリアリズムが垣間見えます。唯一の被爆国である日本は自ら核兵器保有に乗り出すような愚行をしていないことは当然ですが、日米同盟の核の傘の下にいる現実は全国民が自覚する必要があると思います。2016/06/29

coolflat

11
平和的原子力支援は核不拡散体制を構築する為にある筈なのだが、むしろ核拡散体制を構築する為のものになっている。原子力支援を行う最大の理由は核不拡散にあらず、同盟国へのてこ入れ、敵対国の牽制、自国のエネルギー安全保障の強化といった目的の達成であり、核不拡散の姿勢が疑わしい国にも技術を輸出してきた。因みに米英ソを除きどの核保有国も原子力支援がなされた後、核開発が計画された。原子力支援が不在であれば核開発を志向しても核保有には至らない。リビアがそれを証明している。核保有を志向する状況を原子力支援が作り出すのである2015/11/03

Mealla0v0

0
本文よりも先に國分功一郎の「解説」を読むべきだろう。概略はそれで掴める。アイゼンハワー演説によって構築された核の軍事利用/平和利用。しかし、後者を通じて前者は可能となり、原発の輸出は「原爆製造技術の輸出」=核拡散のリスクと為り得ることを、統計学を用いて計量的に示したのが、本書の特色だろう。原発輸出は、核拡散リスクを背負うことになるが、それを上回る利益――政治的、軍事的、経済的――が見込めれば行われて来たというのだ。こうした輸出は、原子力の被供給国が兵器化可能な科学力・技術力があれば、核保有に繋がると示す。2017/06/20

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