内容説明
昆虫の中でも、小型の蚊には1秒間に1000回も羽ばたけるものがいます。なぜこれほど速く羽ばたけるのでしょうか。その秘密は、昆虫のもつ特殊な筋肉にあります。
本書では、まず、筋肉がどのような構造をもっているのか、どのようにして力を出すのかという基本的な話から始めて、人間の筋肉と昆虫の筋肉の共通点、相違点を明らかにします。そのうえで、さまざまな実例を織り交ぜ、高機能な昆虫の筋肉の秘密をやさしく解説し、昆虫たちのもつ優れた能力に迫ります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
四不人
1
生きた筋肉をX線解析できるとは思わなかった。しかしあのラウエから構造が読み取れるってのはスゴいなあ。鳴く為の筋肉が飛翔筋由来だとか、非同調筋の仕組みがまだよく判らんとか魅力的な話。それにしてもアクチンとミオシンの相互作用で力が生まれると思っていたんだが、弾性蛋白の寄与が大きいのな。教科書的な事でも「ふ〜ん」と思っちゃう。知識が足らんなあ。2020/03/21
miyamo
0
とてもわかりやすく面白かった。2019/11/09
mame0729
0
著者はSPring-8の研究者です。最初の30ページほどは高校生物で扱う内容が書かれているので、一般の方も読みやすいと思います。著者自身の研究である昆虫の飛翔筋の構造の解説がメインで、他に顎の筋肉や音を出すための筋肉について触れています。知らないことが多く、とても面白かったです。(2019年発行)2019/10/11
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