APeS Novels<br> 小説 エコエコアザラク

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¥1,650
  • 電子書籍

APeS Novels
小説 エコエコアザラク

  • 著者名:古賀新一/岩井志麻子
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 誠文堂新光社(2019/09発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784416719282

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内容説明

株式会社秋田書店と株式会社誠文堂新光社による新たな文芸エンタテインメントを生み出す新レーベル【APeS Novels】の第二弾!!
『ブラック・ジャック』『恐怖新聞』に続き、本年7月に創刊50周年を迎える大人気コミック誌『週刊少年チャンピオン』の、輝かしい歴史を彩った名作コミック『エコエコアザラク』のノベライズです!!

「エコエコアザラク、エコエコザメラク……」どこからともなく聞こえてくる妖しい呪文と共に黒井ミサが帰って来た!!
70年代のオカルトブームの中でも、「黒魔術」を操る美少女主人公が異彩を放ったホラーコミック『エコエコアザラク』が、自身も作品の大ファンだったと語る岩井志麻子氏により小説として現代に蘇ります!!

あるときは災いの象徴として、またあるときは自分に害を為した者への復讐劇として描かれることの多かった黒井ミサとその物語。
悪霊の力を借りて執行される呪術という神秘的なイメージと相まって、昏い魅力に溢れた『エコエコアザラク』のイメージはそのままに、情念を描いた作品で人気を集める岩井氏の筆によって、人々を惑わせる「運命の女」黒井ミサへと昇華され、あたかも幻想文学をも想起させる作品となっています。
黒井ミサの存在に翻弄され、愚かな者たちがさまよい続ける出口のない迷宮へ、あなたも足を踏み入れて見ませんか……?

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●第一話 逃げる女 
「私はいつでも逃げている女なの」――平凡な街の平凡な家庭に生まれ、なんの才覚にも恵まれず、唯一の取り柄である容姿も十人並みをちょっと上回る程度。高校受験の失敗からお決まりの転落を辿った女・有里が目を背け続けてきた真実とは……。

●第二話 さまよう夫婦
有名画家の息子と美人女優の娘。親からの才能を受け継げなかった残念な二人が運命のような出会いを果たす。二人の子供時代に共通する謎の女性「黒井さん」「ミサちゃん」の記憶が、互いの結びつきをより強固なものにしていく。そして…。

●第三話 居すわる母
留利子の高校時代からの恋人・俊博には、二人の母がいる。一人は生みの母、そしてもう一人は、俊博の家庭を壊した「父親の愛人」。父が亡くなったいまでもその女を「義母」と呼び続ける俊博の気持ちがわからず、今日も留利子は行きつけの喫茶店で、ウェイトレスの少女に愚痴をこぼす。

●第四話 追いかけてくる愛人
裕福な家に生まれ容姿にも恵まれ、周囲にはちやほやされて育った須美香だったが、その過去にはひとつの暗い影があった。失踪とも誘拐ともつかぬままいなくなった母。最後の電話で母の口から語られた「黒井ミサ」の名前が、それからずっと須美香の心を縛りつけている。
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目次

■目次
プロローグ
逃げる女 
さまよう夫婦
居すわる母
追いかけてくる愛人
エピローグ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

179
先日読んだ「小説恐怖新聞」に続いて、APeS Novelsシリーズ第三弾です。小学生の時に良く読んだ『エコエコアザラク 』を岩井 志麻子が小説で現代に蘇らせたので、懐かしく読みました。永遠の美魔少女、黒井 ミサ、恐るべし、本シリーズの中ではマイベストです。オススメは、『逃げる女』&『居すわる母』です。続いてシリーズラストの『小説 多動力』を読みます。エコエコアザラク♪エコエコアザラク♪エコエコアザラク♪エコエコアザラク♪エコエコアザラク♪エコエコアザラク♪エコエコアザラク♪エコエコアザラク♪2019/10/06

HANA

67
あの伝説的な漫画が小説となって復活。小説化したのは岩井志麻子であるが、これがまたベストマッチ。見事に『エコエコアザラク』であると同時に、岩井小説になっている。本書での黒井ミサは前面に出ることなく狂言回し的な役割であり、核となっているのは登場する人物の人間模様。それが誰も彼も自分の認識する現実と実際の現実が違うというか、自意識のモンスターというか、そこらに居そうな小物ばかり。岩井志麻子ホントこういうの書かせたら上手いなあ。で登場人物ほとんどがそうなので、恐怖感もリアル。特に「居すわる母」の怖さと言ったら…。2020/02/16

Koichiro Minematsu

45
人間の猟奇的精神を魔術でコントロールする黒井ミサ。タイムトラベラーであり、研究者。週刊少年チャンピオンの頃のエコエコアザラクが甦りました。これも精神的タイムトラベル。2020/04/12

Kaz

30
子供の頃愛読していた「少年チャンピオン」に連載されていた、「エコエコアザラク」。漫画に比べるとかなりホラー度が高い。一つ一つの物語にある邪悪さ、不気味さは、育児のネグレクト、尽きない承認欲求など現代の社会問題を反映している。2020/08/14

くさてる

25
あの傑作怪奇漫画の書き下ろし小説です。実際の事件をモチーフにした岩井志麻子はガチで怖い。読み終わったあとからずっと肩になにかが首を乗せているような怖さです。私にとってのホラーはやはり「理解できないもの」の日常への浸食なのです。こんなに理解できないのに、かれらはそこにいる。そしてミサは悪人でも善人でもなく、ただ「魔女:としてそこにいる。面白かったです。2020/01/11

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