内容説明
人生は思いのままにならないことばかり。世の中は苦に満ちている。あーあ、いやんなっちゃった、どうしよう…こうした気持ちと、人はどう折り合いをつけていったらいいのだろう?プラトン、ハイデガーから、フーコー、ボーヴォワール、レヴィナス、バタイユまで、さまざまな哲学者たちのことばを補助線にしながら、仏教で言うところの「四苦八苦」について考える、哲学の自習帖。まず手始めは「生老病死」の四つの苦から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サアベドラ
19
仏教でいうところの四苦(生病老死)を、古今の西洋哲学者の言葉や自身の体験をもとに考えた哲学風エッセイ。著者は哲科出身の編集者兼ライター。2018年刊。哲学や仏教の研究者が書いているわけではないので、堅苦しくない半面そこまで深く突っ込んだ内容ではない。著者の性格や思考に親近感を感じられるならば、楽しめると思う。2019/01/25
ステビア
18
すごく漫然としている2022/05/11
amanon
7
40代だったら、もっと冷静に…というかある程度他人事として読んでいたのかもしれない。しかし、五十路を過ぎた今本書を読むと、確実に自分を引き合いに出してあれこれと考えながら読んでしまう。古今に渡って、老いを肯定的に捉える試み。しかし、所詮老いは確実に死に繋がるのは否定しがたい。周囲から惜しまれて大往生という理想的な死に方もあるが、恐らくそれはごく僅か。多くの人は疎まれたり、こんなはずではなかったのに…という思いを抱きながら、あるいはそんな思いさえ抱けずに亡くなるのだろう。ついそんなことを考えてしまった。2020/06/02
HH2020
7
◎ 生老病死(しょうろうびょうし)という誰もが抱える四つの苦しみとどのように折り合いをつけ生きてゆけばよいのか、西洋哲学の思考を引用しながら考え続けたことが綴られている。著者はフリーライターとのことだが、僧侶の家系に育ち哲学科を卒業しただけあって、じつに先人たちの言葉に詳しいし、それを私たちに分かるように噛み砕いて表現してくれる。なるほどなあと思うこと多し。もちろん結論の出ることではないが四苦を知って少し楽になった気がする。NHKの渋護寺でおなじみの釈徹宗さんが新聞に載せた書評を読み図書館から取り寄せた。2019/01/31
tenori
2
著者が「哲学を自習するために」まとめた本とのこと。確かにいわゆる哲学書にありがちな堅苦しさは少ないし、語り口調にも柔らかさがある。仏教由来の四苦八苦。四苦=生老病死について、哲学者たちの言葉を引用しながら、その折り合いのつけかたを考察した内容だが、やはり引用文が難解で、そこだけを切り取ると途中で挫折してしまう人もいるかもしれない。ただ、生老病死は人間にとって避けては通れない過程。著者の自習にお付き合いさせてもらうくらいの感覚で読めば、身に入ってくるものも少なくない。2019/02/14
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