祥伝社新書<br> 観光公害――インバウンド4000万人時代の副作用

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祥伝社新書
観光公害――インバウンド4000万人時代の副作用

  • 著者名:佐滝剛弘
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • 祥伝社(2019/09発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784396115746

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内容説明

インバウンドの増加は、旅行者による消費拡大という恩恵をもたらす一方、マナー違反や環境破壊、住宅価格の高騰などの副作用も生んだ。それが「オーバーツーリズム」=「観光公害」である。観光公害に見舞われる京都に住み、大学で「観光学」を教える著者は、日本各地のみならずヴェネツィアなど海外の観光地にも足を運び、徹底したフィールドワークで観光公害の実態と解決方法を提示する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

83
サブタイトルはインバウンド4000万人時代の副作用。インバウンド増加による経済の拡大は日本に恩恵をもたらしている。しかしその反面観光客のマナー違反や環境破壊、住宅の民泊化による住宅価格の高騰など弊害も多い。著者は京都に住みその観光公害=オーバーツーリズムの実態を大学で「観光学」として教えている。北海道から沖縄まで日本各地、海外の有名観光地の現実(スペイン、イタリア、クロアチア他)観光公害を解決するための取り組み、観光の原点を考えるなどが書かれていた。全体によくまとまってわかりやすい本だった。図書館本 2020/03/14

里季

56
ある日曜日。京都駅中央口からドクドクと大勢の人間が吐き出されてくる。スーツケースを引く人の多くが外国人である。ようお越し、といいたいのだが、最近はうんざり気味だ。いや、私も最近京都に移り住んだ者なので、えらそうなことは言えないけれど、オーバーツーリズムの問題は見聞きするに喫緊の課題と思われる。これは日本に限らず、クロアチア・ドゥブロブニク、イタリア・ヴェネツィア、スペイン・バルセロナなど様々なところで問題になっているらしい。本書は観光公害と言われる現象について解明解説されていて大変興味深く読んだ。2019/10/30

mazda

14
観光のせいで、特に京都など日常生活を脅かされるほどの影響が出ている模様。バスは定常的に混んでいるし、お祭りも寺もあまりにも観光客が多すぎて、肝心の日本人が敬遠してしまうという本末転倒ぶり。諸外国を見ても、民泊の影響で住宅街を夜中にガラガラ音をたてたり、大声を出したりする観光客が闊歩し、住民が日常生活を送れなかったりするようです。日本では、特に隣国からの観光客のマナーの悪さが指摘されていますが、私も隣国の観光客が多いところには行かないようになりました。入国制限してほしいものです。2020/04/06

秋風

12
観光客の急増により市民生活に悪影響を及ぼされる「観光公害」京都の実情の数例。地域住民の生活に悪影響を与える具体例として、大阪.宮古島.石垣島.ニセコ.鎌倉.白川郷.を挙げる。「オーバーツーリズム」の典型例として、その地域の自然に悪影響を及ぼされた例としては、ユネスコの自然遺産の登録で知名度が上がった屋久島.富士山。海外ではクロアチア.ヴェネツィア.バルセロナ等。解決法として、一定の施設に一定の期間観光客が集中しない試み「平準化」に取り組む。ハワイでは観光客と市民が移動に使う交通機関が分離されている。→ 2019/11/21

田中峰和

11
今回の新コロナウイルスパニックで、京都の観光スポットから外人観光客が激減。閑古鳥の鳴く店舗は困惑するが、市民は一息つける時期かもしれない。満員状態で何台も素通りしていた路面バスも、今は必ず止まってくれる。議員とのデキ婚で話題を提供したクリステルの「おもてなし」など、市民にとっては空虚な言葉。舞子パパラッチや無断で庭先に侵入する無神経な観光客は迷惑なだけ。そもそも一見さんお断りの祇園界隈では、彼らにおもてなしする義務もない。修学旅行生に外人へインタビューさせる指導には驚く。互いに迷惑をかけあっているようだ。2020/02/16

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