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内容説明
経済成長に影が差し、資本主義が行き詰まりを見せる現状を「予言」したシュンペーター。「イノベーション」を信奉した彼が、「資本主義が衰退する」という矛盾した結論になぜたどり着いたのか──。落日のハプスブルク帝国で生まれ、同じウィーン大学で学んだミーゼス、ハイエクとの比較という、従来なかった視点から時代の息遣いとともに描き出す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
77
経済学史ご専門の根井先生によるオーストリア学派の3人の考え方をわかりやすく説明されています。とはいうものの経済学の基本的な知識は必要だると思います。私はハイエク、シュンペーターについてはその著作をかなり読んでおり理解しやすいのですが、ミーゼスについてはほとんどその著作は未読です。消費者主権などという言葉もシュンペーターが使われていますが基本的に御三方に共通するのは反社会主義ということです。最後の著者による参考文献は非常に参考になります。2022/07/31
はとむぎ
16
シュンペーターと言えば、イノベーションくらいしか知らなかった。社会主義、自由主義、民主主義、自由民主主義、資本主義 最初は人々が幸せに生きるための社会システム(構造)を様々な学者が説としてとなえていたもの。その強い主張は、結果として敵と味方を分けた論争や実際の闘争を生み出してきた。強く主張することは、誰かにとっては攻撃に転じるのだな。2022/03/17
たか
8
シュンペーターを中心に、ウィーン大学に学んだ3人の経済学者を並べて論ずる。思想的に似たところもあるが、それぞれ微妙ながら本質的な違いがあって比べてみると面白い。ミーゼスは消費者の力に注目し、資本主義に対して極めて楽観的だったが、シュンペーターは企業家に注目し、また(その好みとは裏腹に)資本主義の衰退を予想していた。ハイエクが「社会的正義」に恣意的権力の匂いを嗅ぎ取って強く批判していた点についても理解が進んだ。3人ともアクが強くて極端な理解をされがちのようなので、安易に解釈せずもう少し深く理解したい。2024/06/17
Hiroki Nishizumi
5
表題から受ける印象とは異なる読後感。ウィーン大学を出たという共通項を持つ三名の著名経済学者、ミーゼス、ハイエク、シュンペーターの思想について記述される。もっとズバリと問題を指摘し、さらに処方箋も提示して欲しかったな。2020/02/05
このこねこ@年間500冊の乱読家
4
⭐⭐⭐ 「複雑なものを単純に書いて、単純だと思われたら困るので複雑なまま書きます」の言葉通り、難解でした(笑) シュンペーターって「イノベーション」のイメージでしたが、資本主義そのものを探求した方でもあったのですね。 知識付けてから再読しよう。2022/01/31
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