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内容説明
「私を肯定して、お願い」毒親、少年犯罪、閉塞した地方都市、ドラッグ――21歳が描く、この社会の病んだ現状。
ある地方都市に暮らす高校生・由美子は、不安定な家庭環境に悩んでいた。
心を病んだ父、世間体ばかりを気にする母、クスリに溺れる弟。
安心できる場所を見つけられずにいる由美子は、
校内新聞の映画記事をきっかけに優等生の時田と交流を持つ。
地元の権力者である時田の父は、過干渉と暴力で息子を支配していた。
ちばてつや賞受賞後、即連載デビュー。 この時代を生きる私たちを描く、圧倒的才能の誕生!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たっツん
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自分の境遇が辛くてしょうがないんだけど、実はみんな辛いんだ。みんな辛いけど、どうにか折り合いをつけて必死に生きてるんだ。 寂れた町を出れば、この辛さから開放される。大人になれば、この辛さから開放される。今の状況は、未来が来れば改善される。そんなことは無い。殆どの人は死ぬまでずっと辛い。 どれだけ走っても、どれだけ泳いでも、広大な海に囲まれたこの町の様に、非情なる現実からは抜け出せない。2020/03/02
ネタバレ:トキメキのあまり展開してしまう存在しない記憶たち
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少子高齢化が進み、街が衰退していく中で覚える閉塞感。少なくとも田舎出身には分かるんじゃないかなぁ。大人の意見からすると、成長したらどうにでもなるとか家庭以外に居場所を見つければいいとか考えちゃうんだけど、高校生の当事者にとっちゃあそうじゃないんだよね。この二人がすぐ現状から解放されるわけじゃないんだけど、いつか前向きに生きられるようになるといいな2019/10/13