講談社学術文庫<br> 西洋占星術史 科学と魔術のあいだ

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講談社学術文庫
西洋占星術史 科学と魔術のあいだ

  • 著者名:中山茂【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 講談社(2019/09発売)
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  • ISBN:9784065171325

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内容説明

「○○座生まれのあなたは……」などと始まる「星占い」――雑誌やテレビはもちろん、ネット上でも頻繁に見かけるおなじみの存在ですが、「○○座生まれ」というのはどういうことか、ちゃんと説明できる人は実はそう多くないでしょう。ましてや、星占いはいつ誕生したのか、はじめから今見るようなものだったのか、といった問いに答えられる人となると、もっと少ないに違いありません。本書は、科学や科学技術の歴史に詳しい専門家が誰にでも分かるように、そして面白く読めるように占星術の歴史をコンパクトにまとめた1冊です。占星術を生み出したのは、現在のバクダット南方に位置するバビロニアで紀元前9世紀頃から勢力を伸ばしたカルデア人でした。天文学に長けていたカルデア人は、日蝕や月蝕、彗星の出現などを地上に起きることの前兆として捉え、将来訪れる災厄を予言する技法として、占星術を開発したのです。この技法が、のちの紀元前4世紀に登場したアレキサンダー大王がバビロニアを征服したことをきっかけにしてギリシア世界に流入し、さらに古代ローマに継承されていくのが「西洋占星術」の発展につながっていきます。当初はもっぱら天下国家の運命を対象にしていた占星術は、やがて個人の運命を占うようになりました。個人といっても、はじめは皇帝や王だけがその恩恵にこうむることができましたが、時代が進むにつれて、一般の人たちも自分の運命を知るために占星術にアクセスするようになったのです。当代随一の占星術師である鏡リュウジ氏が解説を書き下ろしたこの文庫版を手にすれば、何気なく触れてきた「星占い」も、ぐっと深みを帯びて、まったく違う魅力的なものに見えてくること間違いなし、です![本書の内容]1 カルデアの知恵2 ギリシャ人の科学3 ホロスコープの技術4 「占星社会」ローマ5 ルネサンスの大論争6 近代科学からの脱落7 現代を生きる占星術 あとがき 解説 鏡リュウジ

目次

1 カルデアの知恵
2 ギリシャ人の科学
3 ホロスコープの技術
4 「占星社会」ローマ
5 ルネサンスの大論争
6 近代科学からの脱落
7 現代を生きる占星術
あとがき

解 説  鏡リュウジ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

デビっちん

22
新聞や雑誌、早朝のTV番組でおなじみの占星術について成立から変遷、その歴史についてシンプルかつ丁寧に解説されている印象でした。怪しい感じのする占星術ですが、その成り立ちは科学として始まり、近代になってからその世界から追放されたことがわかりました。かつては医学と占星術が比較され、前者は進歩して科学に、後者は科学から脱落した。という一文を読んで、今科学的でないことも、月日が経てば科学になることがわかります。つまり、現代科学が追いついてないってだけなこともこの世にあるってことですねー。2020/02/06

デビっちん

14
再読。あるキーワードを切り口に歴史を見ていくと面白いです。「砂糖」、「コーヒー」、「紅茶」しかり、「占星術」もしかりです。2021/08/11

たっきー

6
1992年初出。買ってすぐに読みかけて中断→積読になっていたもの。改めて読み直し。サブタイトルの「科学と魔術のあいだ」が良い。2021/07/07

kanaoka 58

4
イタリア・パドヴァのラジョーネ宮を訪れた際、そこに壮大なスケールで描かれたフレスコ画(横道十二宮の星座、その星に生まれ、束縛される人々が寓話的に描かれています)を見て、ルネサンス期における占星術の社会的影響の強さを思い知ました。 占星術とはどのような内容か、なぜ人々が惹かれたのか、どのように社会に影響を与えてきたのか等々、本質的なところが、平易に解説されており、世界史的な視野と絡めて、大変面白い内容になっています。2023/01/27

れうしあ

4
占星術はバビロニアで生まれた。人が天に関心を持つようになると、地上の歴史は天の神話となり、天の現象は神々の意志と考えられた。当初の占いは天の変事を災厄の前兆と捉える天変占星術であったが、天文学が発達すると個人の宿命を占う宿命占星術が主流になった。やがてギリシャに技術移転し、黄道十二宮上の七つの天体の位置によって占うホロスコープ占星術が生み出される。世の中の全てを占うために天地相関が確立された。ローマ時代には占星術が重用されたが、キリスト教に取って代わられる。2021/08/08

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