内容説明
修験道に目を向ける人が増えている。彼らはなぜ山に惹きつけられるのか。修験者として山中を歩くと何が見えてくるのか。そもそも日本の信仰は自然とどう関わってきたのか。日本仏教の源流とは――。修験を代表する実践者であり理論家でもある二人の高僧と「里の思想家」内山節が、日本古来の山岳信仰の歴史と現在を語り尽くす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
乱読家 護る会支持!
5
民衆に広く伝わった修験道を中心とした民衆仏教は、文献が少ないこともあり、歴史家にはあまり取り上げられることが無かった。 修験道は一般的には600年後半に役小角によって開かれたとされているか、実は古代から続く自然信仰の系譜である。 「人が生きていく上で生みだしていく猥雑性を引き受けていく宗教」 「お釈迦さまも相手にしなかった過去世の救済も視野に入れる」 「山を歩くと、死んだ親父も一緒に歩いている、先祖も一緒に歩いている。歩くことで太古からのつながりを感じれる」2021/11/08
トラッキー
2
修験道、仏教の話しを通じて宗教というものが、見えてきたような、身近になったような気がする。修験道は理論を学ぶ信仰ではなく、修行を通じて学びとっていく信仰で、教団も存在しないので、宗教とはいえないというのも新鮮な説明。今日の世界を見ていると、宗教が対立の原因となったり、戦争を支える思想となったりしているが、それは本来の信仰のあり方とは違うからなんだと悟った。地域に染み付き、受け継がれてきた風土に、信仰を通じて戻っていく、入っていくというような信仰が広がれば、世界は変わるのか。そこには何人という区別はない。2024/06/07
Go Extreme
1
修験道の本質探求 明治政府による強制解体 近代の限界と修験道復活 自然への謙虚さ再考 修験道の始原 日本自然信仰 仏教 道教 自然信仰習合 徹底した身体性信仰 開祖 役小角伝説 蔵王権現 日本固有信仰 日本仏教の習合的展開 庶民の聖 役行者像 密教 雑密と修験道 教団なき宗教 修験道 民衆の講と山伏の絆 削ぎ落とされたミニマム生活 修験道廃止と地下水脈 戦後拝金主義下の衰退危機 修験者と共同体の営み 日本の神 信じる故の存在 悟り即諦観 本質の見極め 菩薩行 上求菩提 下化衆生 修験の自力と他力 自然帰依2025/04/27
Nao023
1
山に登るとは、山を制覇することではなく、山と一つになること。2024/09/14
あきづき
1
修験道の歴史と現代社会における存在意義が3人の探求者の視点から語られる。哲学者の内山節氏が、自然と人間の関係を考える生き方としての修験道という観点を軸に対談をまとめているので、実際に修験道を体験していない読者にも響く内容である。2021/02/20
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