内容説明
修験道に目を向ける人が増えている。彼らはなぜ山に惹きつけられるのか。修験者として山中を歩くと何が見えてくるのか。そもそも日本の信仰は自然とどう関わってきたのか。日本仏教の源流とは――。修験を代表する実践者であり理論家でもある二人の高僧と「里の思想家」内山節が、日本古来の山岳信仰の歴史と現在を語り尽くす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
乱読家 護る会支持!
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民衆に広く伝わった修験道を中心とした民衆仏教は、文献が少ないこともあり、歴史家にはあまり取り上げられることが無かった。 修験道は一般的には600年後半に役小角によって開かれたとされているか、実は古代から続く自然信仰の系譜である。 「人が生きていく上で生みだしていく猥雑性を引き受けていく宗教」 「お釈迦さまも相手にしなかった過去世の救済も視野に入れる」 「山を歩くと、死んだ親父も一緒に歩いている、先祖も一緒に歩いている。歩くことで太古からのつながりを感じれる」2021/11/08
あきづき
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修験道の歴史と現代社会における存在意義が3人の探求者の視点から語られる。哲学者の内山節氏が、自然と人間の関係を考える生き方としての修験道という観点を軸に対談をまとめているので、実際に修験道を体験していない読者にも響く内容である。2021/02/20