内容説明
レオは、自他ともに認めるイケてる中学2年生。軽音部ではメインボーカルだし、運動だってできる。トークスキルもばつぐんだし、みんなが自分を頼ってくるのも当然だ。学校でひとりになることほど、こわいものはない。だから、一人でいることを気にしていない風の藍上が気になる。クラスのやつにこれ以上いじめられないように、藍上を軽音部に誘うが……。ちょっとしたことから、クラスの最下層に転落したレオ。自分といることで、人気者にしてやろうと、無意識に見下していた藍上にも去られてしまう。どうする、レオ!最後まで一瞬も目が離せない、ちょっぴり切なく、さわやかな読後感のYA小説! この本は、読み終わったら、必ず、読み返したくなる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kei302
33
摩擦とガムテープ「摩擦ルミネ センス」そして「レオくん」がキーワード。「レオくん」にまんまと騙される。そっか、そうだったんだ。転入生の藍上への無意識な見下しが招いたものは...。周囲の人からの思いがけない悪意を知ることになる。一時的なものであってほしい。どうなる、漫才コンビ『スベらない同盟』! 2019/09/08
白雪ちょこ
27
物語を進めていくうちに、そこかしこに散らばっている伏線を、全て最後の場面で回収され、驚きの声を上げることになるだろう。 「学校は戦場」 キャラを保たなければ。人気者でいなければ。自分達は見捨てられ、傷つけ、殺されてしまう。 そういった価値観や、上層部にいたのに最下層へ引きずりおろされた時の、レオの心情や「耐えなければ」という苦しみ。 それが何ともリアルで、こちらまで苦しくなるほどだった。 いつかレオもケイも、お互い「おはよう。」と、いつもの通り言えるような仲に戻ってほしいと、願うばかり。2022/03/20
Yたろー
17
興味があったので読んだ。内気だったケイが主人公レオのおかげで、明るくなれたのであればよかったなぁと思った。また、主人公の性別が最後の方まで分からなかったので、それも面白かった。2020/06/04
雪だるま
17
普通の学園モノ、青春モノだと思って読んでいたらイジメや不登校など重いストーリーになっていってドンドン引き込まれていった。クラス内での序列や人を見下したり仲間外れにしたり、多かれ少なかれ誰もが経験した事があるであろう学校内の空気感に心が痛みながら読んだ。そして少しあった違和感には後半の驚きの仕掛けで納得した。中高生にも大人にもオススメしたい一冊です。NetGalleyJP2019/10/02
くぅたん
15
お薦めリスト候補、学校蔵書。 あー、伏線、気がつかなかった!やられた!面白かった。2021/05/06