内容説明
パルコ系クリエーターとして、バブルをど真ん中で経験したヒキタクニオが
自らの仕事と恋愛、青春の日々を回想するドキュメンタリーノベル。
1967年、故郷の福岡を出て東京へ。大学在学中にイラストレーターとしてデビューし、
やがて大規模なグラフィック展覧会「80 sグラフィックパワー展」の顔ぶれに20代で抜擢され、
パルコ系クリエイターの仲間入りを果たす。
それがきっかけで、汐留の国鉄跡地に造られることになった
大型ライブハウス&ディスコ「サイカー PSYCHER」の内外装を任され、
さらにゲームファンタジア渋谷の外壁や店内アートを担当する。
時はバブル全盛時代。数々の変人たちと出会いながら、
充実した仕事の毎日を送る一方で、同郷の恋人と別れてモデルと結婚。
絶頂の日々を過ごしつつも、確実に時代の変化を感じていた――。
解説 日比野克彦
バブル当時、著者が出会った人々
空間プロデューサー、コンセプチャー、デザイナー、
女性のアート系プロデューサー、新進気鋭の映画監督、
広告代理店の営業マン、超能力者、老舗ホストクラブの男、
ヤクザの3人組、銀座で豪遊するキング・オブ・バブル社長、
アニメ「ちびまる子ちゃん」を平成のサザエさんに仕立てた男……
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
K
6
自分もそうだけど派手な遊びをしなくなったのはインターネットの功罪かな。でも、未来の方が面白いハズ…と思うようにしよう。ヒキタクニオ小説の誕生秘話を知れたのは面白い。2019/09/21
フロム
4
日本の特異点「バブル期」は結構興味がありたびたび摂取するのだが、本著は若干期待外れ。著者は凄い才能があるクリエイターなのだが、やってる事はまんま田舎の成り上がりでクリエイティビティのかけらも無い。それで文化がどうのと言われても、そらぁバブル期発の文化は根付かないよなぁと言う感想しか出てこない。ただ完成された監視社会になった現在、これから先無駄の象徴たる文化は痩せたり廃れたりするんだろうなとはオリンピックの開閉会式を見て思う。その事を予見させる内容ではある。2021/08/13
etoman
4
著者が体験したバブル時代のコンセプチュアル・アートの世界。渋谷宇田川町のゲームセンターの外装はヒキタクニオさんだったは!ちょうど、最初の会社が渋谷だったからあの派手な外装は何となく覚えてるよ。バブルのせいで、という負の面ばかり強調されるが、お金があったことによる正の面を全て捨て去るのは公正じゃないと思う。その結果がジリ貧、投資や冒険やリスクを恐れて内向きな世界に陥った今なんじゃないか。反省して次に生かすことができない我々なのか。2019/10/07
hase45
3
★★★★★ いやー、面白かった。出来事を時系列で丁寧に記録しており、バブル期のドキュメンタリーとしても興味深い。本当に無茶苦茶な人ばかり登場してきて、この作者の書く物語の原点が見えた気がする。2021/10/17
バーベナ
3
作家としてのヒキタさんしか知らなかったので、アート出身それもバブル期のというのは驚いた。隣に座ったヤクザの顔が近づいてきても、見ないという対処法、若僧とは思えない。作品を読むたびにこの人、何者なんだろうという疑問が解けた。成金は何故か宇宙を目指す、という話にちょっと笑った。2021/05/19
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