創元推理文庫<br> 休日はコーヒーショップで謎解きを

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創元推理文庫
休日はコーヒーショップで謎解きを

  • ISBN:9784488287054

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内容説明

拳銃を持って押し入ってきた男は、なぜ人質に“憎みあう三人の男”の物語を聞かせるのか? 意外な真相が光る「二人の男、一挺の銃」をはじめ、腕利きの殺し屋に次々と降りかかる予測不可能な出来事を描く「残酷」、殺人事件が起きたコーヒーハウスで、ツケをチャラにするため犯人探しを引き受けた詩人が探偵として謎解きを繰り広げる黒い蘭中編賞受賞作の「赤い封筒」など9編。正統派推理短編、私立探偵小説、ヒストリカル等、『日曜の午後はミステリ作家とお茶を』で人気を博した短編の名手が贈るとっておき! ごゆっくりお楽しみください。【収録作】まえがき/「ローズヴィルのピザショップ」/「残酷」/「列車の通り道」/「共犯」/「クロウの教訓」/「消防士を撃つ」/「二人の男、一挺の銃」/「宇宙の中心(センター・オブ・ザ・ユニバース)」/「赤い封筒」/編訳者あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

165
O・ヘンリーが現代にやってきてミステリ仕立ての短編を書いたんじゃない? ノワールなミステリでも、結末付近では涙腺を刺激される短編が多かった。『ローズヴィルのピザショップ』マフィアとか用心棒の改心が伝導してって…。『列車の通り道』孤児列車。このエンディングから「賢者の贈り物」を想起する。『共犯』レイディと、彼女を見守る警官の柔らかい視線。『消防士を撃つ』私の中で殿堂入り。『二人の男、一挺の銃』も良かったな。神の視線と手を感じずにはおられない話が多かった。好きな作家さんがまた一人増えちゃった。2019/11/27

紅はこべ

158
この作家はクライム系だった。でもクライム系に珍しく、ほのぼの、コージークライム?シャンクスに会えなかったのが残念だが、クロウやデルガルドものもいずれ一冊にまとまるかな。全作水準が高い。「残酷」「列車の通り道」「消防士を撃つ」「宇宙の中心」が好き。「クロウの教訓」の「著者よりひとこと」の〈カジノが建てられたのは人々の夢を膨らませ、と同時にそのおなじ夢を叩きつぶすためなのである〉横浜市長に読ませたい。2019/09/04

セウテス

82
本作も9篇の短編集で、やはり少々不思議な物語である。前作のミステリ作家シャンクスは登場しないのは残念だが、今回の方が事件性はより強くなっています。中では「共犯」の謎解きが、意外なオチに収まっただけでなく、ストーリーとしても魅力的です。犯罪者のファンというのは、少なからず存在するもので、特に犯罪者を応援する人たちには、嫌な印象の物語が多かった。その点でも、にやりと出来るオチであった。「赤い封筒」は探偵ものとして、推理の組み立て方が興味をひいた。探偵の質問の意図を捉える、という謎解きもたいへん満足であった。2023/02/07

Panzer Leader

75
前作が結構気に入った作者の短編集第二弾。但し今作は作家シャンクス物でなくそれぞれ独立した作品でバラエティーに富んでいるので、よりジャック・リッチーに近い作風となっている。各作品ごとに「著者よりひとこと」があり、どのような経緯で作品が出来上がったかを解説していて興味深い。最後の中編に登場するボンゴの演奏と共に詩を朗読する探偵詩人が面白いキャラ。この作品の第2作も執筆中だそうで楽しみ。2020/12/31

cinos

67
ミステリ作家のシャンクスの続編でなくてがっかりしました。相変わらず1作1作の巻末にある著者からのひとことが楽しいです。「共犯」が犯罪者のファンの話でよかったです。最後の「赤い封筒」はしっかりミステリしてました。2019/09/16

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