内容説明
リストラされて9ヵ月。就職活動にも疲れてきた。55歳、もうやり直しはきかないのだろうか。初めて出席してみたクラス会では、中学の同級生たちも人生という舞台を降りようとしていた。失職を受け入れてくれる妻に不満はない。だが故郷で再会した晶子のことが気にかかる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふじさん
90
職場や家庭や夫婦間など、様々な分野で「戦力外通告」をされる50代の男性が主人公。中学のクラス会での友人たちの再開から物語が始まる。苦悩に満ちた男たち女たちなのですが、決して悲壮感あふれるような雰囲気にならないのは、読み進めていて安心でした。人生の分岐点の50代を生きる仲間に様々な戸惑いが生じ、その対応に追われる日々が続くが、最後の終わり方には、登場人物が「次のステップ」に歩みを進める形で終わったのがせめてもの救いだ。さらっとした中年の恋愛物語として読めば、十分楽しめる。ただ、小説の長さにはまいりました。2025/07/01
キムチ
36
内容は表題の立場に陥った55歳おとこの生き方。宇津木とその妻・・それぞれに暮らしぶりがセレブ的レベル。この本執筆は10年近く前、時代が少しセピア色に感じる。宇津木が同窓会・飲み屋梯子・冷えて行く夫婦関係・かつての栄光に輝いた同期の失速の場面で藤田カラーを濃厚に醸して描かれる。55歳、やり直すには更なるエンドルフィンがいるし、福澤さんもいるし、第一鏡に映った己の外見も見直さなきゃ。そこは筆者、かなり理想形に描いている。おんな側からすると男の実態のお勉強ができる教本だった。ドラマ化ならたかじん氏が合いそう。2015/05/12
背番号10@せばてん。
16
2012年10月7日読了。藤田氏にはやはり、ハードボイルドを書いて欲しいです。この本と自分との相性は0%。2012/10/07
T. Mu
7
自分もあと10年しないうちに、主人公と同じ年齢に達します。すでに家庭では戦力外通告されている身なので(笑)楽しく読めました😁4.52023/03/11
mmm
4
リストラされた団塊世代の主人公が、同窓会をきっかけに再会した友人たちの抱える問題にかかわるうちに、自分の人生にも変化が・・・というお話。 長年連れ添った夫婦のことはよくわからないが、経済的にお互い自立していたら不倫しているのに結婚生活を続ける意味はあるんだろうか? 離婚してしまったほうがスッキリするのではないだろうか? 読み終わった後モヤモヤ感が残った。2012/09/09
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