内容説明
悪を憎んで人を憎まず。十手お鹿と息子たちの、親子岡っ引き捕物始末。
大店の女番頭の一人息子が拐しに遭うが、骸に……。
「蟻の一穴、天下の破れ!」
日本橋で呉服や小間物を商う江戸屈指の大店「桜子屋」の一番番頭お菊の一人息子が身代金目当ての拐しに遭うが、子供はすぐに骸となって家の前に投げ捨てられてしまう。母親のお菊にも怪しさが見え、十手婆お鹿はお菊の過去を探るが、下手人探しは妙な方向に。亡き亭主の遺言「蟻の一穴……」を胸に、お鹿と二人の息子の親子岡っ引きが追う先に、ついに黒幕が姿を現すが……。亡き亭主の遺言を胸に、お鹿の十手が悪を暴く!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
92
十手婆 文句あるかい「お狐奉公」2巻。お鹿さんの亭主遺言「蟻の一穴天下の破れ」を胸に、二人の息子の長所をみきわめのばしながらの事件解決良いですね。2019/04/24
タイ子
51
シリーズ第2弾。岡っ引きだった旦那を亡くした(今で言う殉職)お鹿さんがもうすでに一人前の十手持ち。夫の言葉を思い出しながら岡っ引きの息子2人と悪に立ち向かう。十手はすごい威力があるんですね。額が割れるだの、肩の骨が砕けるだの、使い様もあるんだろうけど。お鹿さんすごい!ストーリーも長編なのでなかなか凝っていて面白く読める。お鹿さんの家族仲の良さも事件解決に大きく関係していてスッキリ。次巻も出て欲しい。2019/04/05
ぶんこ
38
シリーズ2作目にして、みそっかすの多助が地味ながらも要を解き明かす活躍を見せる作品でした。いつも秀次兄さんに差をつけられていただけに、読者の私も、それ以上に母のお鹿さんには嬉しかったでしょう。お狐奉公をしていた女性二人ですが、最後まで子どもを気にかけていた優しさと、その二人の思いを汲み取り減刑の嘆願書を出したお鹿さんの粋な采配に益々お鹿さんファンとなりました。そうそう秀次さんの妻のおぶんさんも結構頭の巡りが冴えてました。2019/05/24
美月0217
30
お鹿さん、今度の事件もやっかいだね・・ 皆が頼りにしちゃうお鹿さん。亡き旦那様が言ったことを 思い出しながら事件を解決していく姿はかっこいい! 情もあるし・・次の巻があるなら楽しみ♪2019/04/18
goodchoice
5
第2作ということで、登場人物の役回りもしっくりしてきて、なかなか楽しめる。ただ少し途中の展開が遅くて、中だるみする。もう少しテンポよくしてほしい。2019/05/04