文春新書<br> 軍事と政治 日本の選択 歴史と世界の視座から

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文春新書
軍事と政治 日本の選択 歴史と世界の視座から

  • 著者名:細谷雄一【編】
  • 価格 ¥1,018(本体¥926)
  • 文藝春秋(2019/08発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784166612307

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内容説明

日本がアメリカに「見捨てられる」? 憲法改正の前になすべきこととは? 新しい「国民安全保障」を緊急提言。キーワードは「軍による安全」「軍からの安全」「政治からの安全」!

中国の軍事的膨張、北朝鮮の脅威、トランプ大統領が言及した日米同盟への不満……。激動の国際秩序のなか、日本の選択とは? 船橋洋一、五百旗頭薫、戸部良一、細谷雄一ら第一線の研究者が徹底討議、政府と軍、国民の三者が築く「国民安全保障国家」のあり方を提言する。

【本書の内容】
・日本の安全保障のアキレス腱は「政治」にあり
・軍事組織、政府、国民の三者関係を考える
・政党政治と軍部との関係
・歴史の分岐点 近衛内閣はどこで挫折したのか?
・戦後体制のなかの自衛隊
・ネガティブ・コントロールからポジティブ・コントロールへ
・東日本大震災、湾岸戦争から学ぶ
・サイバー攻撃、宇宙戦争──新しい危機
・民主主義の“模範”イギリスが抱える問題
・海外での軍事貢献、国民はどう捉えるか
・インドネシア 民主化と国軍の関係
・「ナショナル・セキュリティ」が脅かされるとき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

てつのすけ

37
われわれ日本国民の多くは、我が国が他国を攻撃しない限り、他国から攻撃を受けないと考えているのではなかろうか。そうでなければ、日本国憲法を平和憲法といい、第9条の改正を、戦争ができる国にするというようなバカげた論調が生じないであろう。他国からの攻撃に反撃する戦力および交戦権は、主権国家として当然に有するものである。このような考えを持つ国民が増えなければ、我が国の存立は危機的な状況に陥るであろう。2020/04/29

23
軍による安全、軍からの安全、政治からの安全。そのバランスをどうするかって問題なんだろうなあ。維新の元勲が現役だった頃はコミュニケーションがとれてたけど、戦前はダメでじゃあ今はってなるやつ。「互い専門的判断に敬意を払い」ってあったけど、コロナですら…で遠い目になるやつ。尾身先生本当にありがとうございましたお疲れさまでした。どうでもいいけど、近衛さん、盧溝橋事件後の大陸への進駐をどうするか会議をフルで病欠しておられる。総理大臣がいないので保留でってできてればなあ…。こんな時ばっかり判断が早い。2023/09/16

バルジ

7
日本国民が今後考えねばならない政軍関係に関して①歴史的②国際的の2つの軸を中心に議論の土台となる視座を提供してくれる良書。軍と文民の相互信頼の欠如と戦後日本における擬制された文民(文官)統制のシステムは「理解の欠如」という根本的な部分で共通している。戦前は「軍による安全」戦後は「軍からの安全」という両極端に揺れた政軍関係であるが、結局安全保障に関して真摯に考察すること無く 一部の専門家に一任されているという問題点も変わらない。適切な政軍関係とは何か、国民自身が考察し「国民安全保障」の第一歩だろう。2019/08/25

politics

3
軍事に関する三つの「安全」を軸に、戦前・戦後日本の政軍関係、イギリス、インドネシアの政軍関係を検証した一冊。政軍関係では軍・政治家・国民の三者が互いに理解し合うことが大変重要だが、それが往々齟齬をきたす。その結末は日本の戦前の経験が最も克明に伝えるところである。本書では明治から大正までの政軍関係を考察した五百旗頭氏、インドネシアの考察した増原氏の論考が最も示唆を受けた。また戦後日本の政軍関係を考察している二論考も大変勉強になり、3つの安全をいかに確保するかの糸口になるであろうと思う。、2021/09/25

あんさん

3
こういった内容の本は初めて読んだが、シビリアンコントロールの主役は国民であって、国民がもっとリアリズムに基づいて議論しないといけないのだ、という主旨と理解した。安全保障が重要度であるとの認識は高まっているとは感じられるが、再軍備だ核武装だ、と性急にはエスカレートせず、戦前の歴史や他国の例を学びながらじっくり考えたいと思う。しかしながら、基礎的な勉強を受けてこなかった我々には、どこまで時間が残されているか不安になる本だった。2020/09/04

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