内容説明
年齢を重ねてなお進化し続ける、世界の頂点を極めたバレリーナ・吉田都が、強く美しく生きたいと願う女性達に贈るメッセージ。引退に向けてのあとがき、阿川佐和子との対談、槇村さとるの解説を新規収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Sakura
19
草刈民代さんの本を読んだら期待していたほどバレエ度が高くなかったので、吉田都さんへ。これこれ、こういう感じ。残念ながら彼女の舞台を見たことはないのだけれど・・・。印象的だったのは、30過ぎた頃に徐々に体に衰えを感じ始め、35で更にガタっときて、踊れる演目が減ってきたとのこと。そんなに早くから!毎日自分の体と正面から向き合って生きてこられたので、細胞レベルで敏感に感じられたのだろうなあと思いました。都さんのバレエの愛情がひしひしと伝わる1冊でした。2022/08/06
あや
18
ひとつ年を取る前にこの本を読めて良かった。まもなく引退するバレリーナ、吉田都さん。バレエは自分の身体を使って表現する芸術。年を重ね、表現したいことが深まっていくのに対し、徐々に今まで通りに身体が動かなくなったり、疲労が抜けにくくなったり、年齢を重ねたことを感じざるをえない。吉田さんは丁寧に自分の身体に向き合い、食事や身体のケア、後輩を指導する役割、年を重ねても魅力的な先輩たちに学ぶなど、次のステージに備え、向かっている。過去の立場や役割にしがみつかず、柔軟に前向きに先へ進む、そんな風に年齢を重ねたい。2019/07/31
ゆずな
15
英国ロイヤル・バレエ団など数々のバレエカンパニーでプリンシパルを務めた吉田都さんのエッセイ。彼女は若い頃ほど精神と向き合い、歳を重ねるにつれて身体との対話を大切にしたように感じた。バレエダンサーとして、ひとりの女性としてとても素敵な文章を書く方なのだなと。2021/05/15
Monsieur M.
8
世界のMIYAKOが現役引退までを振り返った自叙伝。直筆の「(前略)毎日コツコツと続けることが何より大切です。「千日の稽古を鍛とし 万日の稽古を練とす」(中略)継続は力なりを今も実感する毎日です。」とのメッセージに、何ともいえない感銘を受けた。世界のトップに登り詰めた吉田都にして……。わたしもヴァイオリン の稽古、頑張ります!2019/11/20
味見
5
トップダンサーであり続けること。高いレベルに至ってもなお、高みを目指して技術を研鑽し続ける方の視点が丁寧な文章で綴られていた。舞台が見たくなった。2020/03/08