講談社文庫<br> 野の鈴(上)

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講談社文庫
野の鈴(上)

  • 著者名:水上勉【著】
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 講談社(2019/08発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061317932

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内容説明

扁平足で脚が短く、あひるのようにペタペタと歩く、少年・庄吉。9歳の彼の姿は、どことなく剽軽でもの哀しい。その孤独な歩みのたびに、背の鈴の音が響く。戦地の中国・満州で父を失い母と生き別れ、戦後ひとり荒廃した日本へひきあげた庄吉。敗戦直後の東京の焼野原で、母を求めて彷徨い、四国の田舎で生きていく。運命の神に翻弄されながら、やがて来るつかの間の再会。だが、それが永遠の別れへの旅立ちとなった……。戦後の混沌とした時代状況の中で、人間の哀しい定めと愛の美しさを謳い、凜とした深い感動を伝える名作。<上下全2巻>

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

shizuka

38
終戦後一人の少年がたった一人で四国へ引き上げてくるところから物語は始まる。父は死に、母とは生き別れた。四国の田舎は母の実家。お爺さんと母の兄家族が暮らす貧乏な家。初めから歓迎されていないことは幼いながらもわかっている。肉体的ハンディがある上、食い扶持が増えたのもあり針のむしろのように感じる毎日。でもそこまでひどい扱いではなかったように思う。終戦直後誰もが必死で他人に優しくできる環境ではなかった。ひょんなことから母が東京で生きていることを知る。彼は田舎を出ることにした。母に会いにひとり東京へ。齢十歳の決意。2019/08/11

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