NHK出版新書<br> コケはなぜに美しい

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NHK出版新書
コケはなぜに美しい

  • 著者名:大石善隆
  • 価格 ¥1,254(本体¥1,140)
  • NHK出版(2019/07発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784140885888

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内容説明

初期の陸上植物の面影を残す植物、コケ。花を咲かせず地味な存在と思われがちだが、その清楚でみずみずしい姿は「わび・さび」に代表される日本の美意識に深く関係し、生き方に目を凝らせば、環境に応じて変幻自在にスタイルを変える知恵が満載だ。
岩や樹木になぜ生える?「苔のむすまで」はどれくらい?
コケを愛してやまない気鋭の研究者が、200点以上の美しいカラー写真とともに語る、小さなコケの壮大な物語。各章間の小話も充実!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

94
コケに関する本が多い。コケリウムという小さな瓶にコケをあしらって楽しむことがブームになっていることも一因かもしれない。この本はそんなコケを科学的に解説する一方でコケと日本人との関係(わび・さび)についての文化的な考察や、色、庭や和歌、環境問題などの話題にも触れながら書かれている。日本に住んでいればどこにでも見ることができるコケも本が一冊出来る奥の深い生き物だ。小さなコケについてもっと知りたいと感じた。図書館本2019/10/02

やいっち

76
コケ本は、ロビン・ウォール・キマラー著の『コケの自然誌』以来か。我が家の庭には方々にコケの群が散在していることもあって、コケには無関心でいられない。内容案内によると、「初期の陸上植物の面影を残す植物、コケ。花を咲かせず地味な存在と思われがちだが、その清楚でみずみずしい姿は「わび・さび」に代表される日本の美意識に深く関係し、生き方に目を凝らせば、環境に応じて変幻自在にスタイルを変える知恵が満載」とかある。2021/01/20

活字スキー

27
『バッタを倒しにアフリカへ』『雲を愛する技術』等に通じる偏愛ぶりがプンプンにおうタイトルに惹かれて買ってみたら……予想通り、思いきり前のめりでグイグイきやがったぜ!『雑草はなぜそこに生えているのか』と重なる部分も多いが、コケは草木よりも古い、つまり根源的な種。根や維管束といった構造を持たない代わりに体表から直接水や空気を取り込むというのだから、ある意味コケは究極生命体(アルティミット・シイング)に近い存在と言えるのかもしれない。2020/01/17

おおた

16
このタイトル、言葉にするのはコケを4年見たくらいでは難しすぎる。見た目の美しさだけではなく、逃亡者として被子植物と形や生態が異なるさま、酸性だったり銅イオンだったり極限の場所で生き延びるさま、海を除くあらゆる環境に適応したコケのおもしろさとは美しさに直結するものかもしれない。町中から亜高山帯まで、文章中心にしかも意外性のあるコケを紹介してくれる本というのはありそうでなかった。初心者向けでハミズゴケとかナガシタバヨウジョウゴケはなかなか出てこない。そこがコケ好きならぬコケ数奇への入口になっている。2019/06/11

びぃごろ

12
まさに旬の本。コケに興味を持った人やコケ好きの人に是非読んで欲しい。カラーで美しい写真も多く堪能できます。コケについて漠然と感じていた事を明確に書き連ねてくれてます。そして警鐘も鳴っておる。コケのつく地名にヘェ〜。五感でコケを味わう著者に微笑み、大台ケ原の変貌に驚く…「庭付きの家を買い、コケ研究者が本気をみせたとびきりのコケ庭をつくってみたい」という一文に触発され、脇道の雑草を抜き、落ち葉を拾い、マイコケロードを作るべく汗を流しました。2019/07/31

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