ガガガ文庫<br> 夏へのトンネル、さよならの出口

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紙書籍版価格 ¥672
  • Kinoppy

ガガガ文庫
夏へのトンネル、さよならの出口

  • ISBN:9784094518023

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内容説明

時空を超えるトンネルに挑む少年と少女の夏。

「ウラシマトンネルって、知ってる? そのトンネルに入ったら、欲しいものがなんでも手に入るの」
「なんでも?」
「なんでも。でもね、ウラシマトンネルはただでは帰してくれなくて――」
海に面する田舎町・香崎。
夏の日のある朝、高二の塔野カオルは、『ウラシマトンネル』という都市伝説を耳にした。
それは、中に入れば年を取る代わりに欲しいものがなんでも手に入るというお伽噺のようなトンネルだった。
その日の夜、カオルは偶然にも『ウラシマトンネル』らしきトンネルを発見する。
最愛の妹・カレンを五年前に事故で亡くした彼は、トンネルを前に、あることを思いつく。
――『ウラシマトンネル』に入れば、カレンを取り戻せるかもしれない。
放課後に一人でトンネルの検証を開始したカオルだったが、そんな彼の後をこっそりとつける人物がいた。
転校生の花城あんず。クラスでは浮いた存在になっている彼女は、カオルに興味を持つ。
二人は互いの欲しいものを手に入れるために協力関係を結ぶのだが……。
優しさと切なさに満ちたひと夏の青春を繊細な筆致で描き、第13回小学館ライトノベル大賞のガガガ賞と審査員特別賞のW受賞を果たした話題作。

※「ガ報」付き!

※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

海猫

139
ライトノベルとして面白く読んだ。そしてライトノベルとしての枠組み以上に良質なジュブナイルSFの味わいが強く、印象に残る。ウラシマトンネルを高校生なりに考えて、実験を重ねていくあたりはSF的に面白いが、主人公とヒロインが近づいていく過程としても、みずみずしく読ませる。登場人物の少年少女らの心情が青いのが甘酸っぱいし、背負った身上にも気持ちが入った。なので主人公がウラシマトンネルを駆けていくクライマックスが切実。イラストが控えめながらも、効果的な配置。この手の青春SFは夏に読むのが気分としてピッタリくる。2019/07/26

芳樹

88
そこに入れば自分の時間と引き替えに欲しいものが手に入るというウラシマトンネルを舞台装置として、亡くなった妹を取り戻したい主人公のカオルと、特別な何かになりたいヒロインのあんずが織りなす物語。切なさと甘酸っぱさに満たされた青春ラブストーリーといえるでしょう。夏にぴったりで情景が目に浮かんできます。2人の未来が明るいことを願います。本作は作者のデビュー作とのことで、このように素敵な小説を書く作者の次回作も楽しみです。2019/07/27

よっち

65
海に面する田舎町・香崎。家族崩壊させた過去を悔やむ高校生・塔野カオルが、クラスで浮いた存在になっていた転校生・花城あんずと互いの欲しいものを手に入れるため協力関係を結ぶ青春小説。夏の日のある朝、塔野カオルが偶然耳にした、中に入れば年を取る代わりに欲しいものが何でも手に入る『ウラシマトンネル』の都市伝説。周囲との関係を拒絶していたあんずの言動はなかなかぶっ飛んでいましたが、彼女との協力関係から始まった二人の不器用なやりとりはとても甘酸っぱくて、大切なものに向き合った二人の結末にはぐっと来るものがありました。2019/07/17

かんけー

64
読了♪夏のこの季節に相応しいジュブナイルSF!塔野カオルは平凡な高2生。ちょっと違うのは妹のカレンを心残りにする心傷だけで?川崎さんと花城の出会い形が強烈過ぎて苦笑(^_^;)たまに出てくる(ごめんねw)友人の加賀も良い感じのモブキャラで♪ウラシマトンネルと言う都市伝説をコアに据えて、カオルと花城?そして妹のカレンを取り戻そうと?形振り構わず突っ走るカオルの心根が痛く伝わって!両親との訣別描写は凄まじいが全てはカレンの為に?花城との関係は多少の突っ込み処も在るがそれはヤボってもの(^_^;)→2019/08/03

まりも

64
これは忘れ物をした少年と少女の出会いと成長を描いた物語。良い、すごく良い。ひと夏という限られた時間、青春の甘酸っぱさと切なさ、主人公とヒロインの心の揺れを青々と描いた様、ウラシマトンネルという舞台装置を見事に活かした展開。これら全ての要素が素晴らしく、これ以上ないくらいに読者の心を惹きつける魅力に満ち溢れている。特に甘酸っぱい恋模様とウラシマトンネルでの出来事、そこからの場面転換が本当に巧い。大人になる前でもなってからでも心に突き刺さる。そんな日本を代表するジュブナイル小説でした。この作品を読めて幸せだ。2019/07/28

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