内容説明
『ツノゼミ ありえない虫』『きらめく甲虫』につづく、丸山宗利氏の昆虫ビジュアルブック第3弾!
硬くてかっこいい姿が人気の「甲虫」の中でも、姿かたちや生態がへんてこな虫を厳選。
標本作製の名手・福井敬貴氏を共著者に迎え、掲載数は過去2作を大幅に上回る278種!
おどろきの甲虫の世界を、美しい写真で楽しめます。
●パンクロッカーみたいだけど気は優しい――とげとげの甲虫
●ダンゴムシのように丸まるコガネムシ――マンマルコガネ
●その毛はなんのため?――もふもふの甲虫
●キラキラと輝く、熱帯雨林のブローチ――ブローチハムシ
●4つの眼で水中も空中も同時に警戒――ミズスマシ
●アリバチのそっくりさんが多すぎる!――アリバチ擬態の甲虫など
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
106
甲虫という昆虫の世界は深いことを知る。タイトルの「とんでもない」は著者の褒め言葉だという。甲虫と言うとカブトムシやカナブンがメジャーだが昆虫は100%が知られているうちのその40%が甲虫だ。気づかないところで甲虫に接しているのだろう。珍妙な形のものからメタリックなものパターンが芸術的なもの、フンコロガシ似仲他ほか。昆虫標本マニアには垂涎のものもあることだろう。著者にはツノゼミについての本もある。知らない世界を探求したいと思っている方におすすめしたい。(虫嫌いはダメかも)図書館本2022/05/15
鯖
18
つづけて。ゾウムシちゃんはそんなクソながい首の先にちっちゃく目と触角がついてて、なんかの不意にそこが折れたらどうすんのさ…。いや死んじゃうけど、いいのかよそれで…。メクラチビゴミムシの名称についての議論については昆虫学者のみなさんがほぼ肯定派なので、まあ、旭日旗やお寺の卍と同じレベルの問題だしなあとは思ってたけど、この本でその上をゆく「ハラボテメクラチビシデムシ」(えさのない洞窟で幼虫を育てるため、巨大な卵をひとつだけ産むので腹がでかい)という存在を知ってしまい、ううむとなってしまったのであった。2019/08/24
すぱちゃん
10
これはすごい!奇っ怪な甲虫だらけです。展足したロクロクビオトシブミ、初めて見ました。私的には、蟻や白蟻の巣にいる甲虫が興味深く、きらびやかな甲虫よりも好きです。著者の丸山宗利氏は、好蟻性甲虫、好白蟻性甲虫の研究者だけあって、力が入ってました。2019/09/09
やま
8
世界にはいろいろな甲虫がいるもんです。首の長いゾウムシなんか、どうやって生活しているのかと思ってしまします。虫の中でもゾウムシが一番好きという方が見えましたが、ちょっと気持ちが分かる気がしました。写真を見るだけでも虫好きには楽しい本です。2019/09/11
yamakujira
5
読むというより見る本だね。不思議な造形の昆虫をカラー写真満載で見せてくれる。少ない文章も、不思議な生態を教えてくれて、昆虫という生物の進化の妙に感嘆するばかり、マオウトゲトゲテントウダマシとかカイエンツヤマンマルコガネとかライオンコガネとか、見入ってしまう虫が次々と登場して、虫屋じゃないのに一度は手に取ってみたくなる。著者の専門だから、ヒゲブトオサムシ、ハネカクシ、ゴミムシダマシ、アリヅカエンマムシと、アリやシロアリと同居する虫が多いのはご愛敬か。深度合成法という撮影技術も感心する。 (★★★☆☆)2020/02/23