内容説明
民俗学・被差別部落研究の泰斗がまとめた『民族と歴史』2巻1号の「特殊部落研究号」の、新字新仮名による完全復刻。部落史研究に欠かせない記念碑的著作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
gtn
18
1919年の著作の翻刻。当時の特殊部落における人口急増の理由として、不衛生故に病気への抵抗が強く、また、生活上の困難がなかったがために早婚だったからだと強弁する。他にも縷々推論しているが、聞くに堪えない。維新後、皮革業等、産業が進展したことが原因とみる方が自然だと思うが、帝大教授の著者にはそんな発想はなかったらしい。 2021/01/04
筑紫の國造
9
「被差別部落史」研究においては画期的な著作とされている一冊。いわゆる「エタ」として差別されてきた人々が、どのような源流を持ち、いかなる理由で差別されてきたかなどを論じている。現在からみればともかく、100年前にこれだけの研究をものにした学者がいたとは非常に驚かされる。「エタ」と呼ばれた人々への差別感情はそれほど古いものではなく、蔑視される一方で人が嫌がる仕事をしてもらう以上、必要な存在でもあったという。差別の淵源を異民族に求める俗論も一蹴している。現代を考察するためにも、読む価値のある一冊。2019/09/10
Tsuneyuki Hiroi
0
歴史上、被差別者はどのような人々かと言うことを明らかにしながら、身分と血筋が必ずしも固定的でないことを明らかにしている。 そもそも、差別は差別する側の都合で生じる者であって、差別される側にはなにも背負うべき責任はない。 特に部落差別は、同じ民族の間に生ずる者である。差別は差別する側によって正当化されている状況、もし差別をなくすには、その正当化された状況を覆さなければならないのである。2021/02/16
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