内容説明
「〈勇者殺し〉はどこだぁぁぁぁ!!」
ベルカ帝国が誇る無敵の異能兵士、【帝国の勇者】が反乱軍に殺害された!? 事態を重視した帝国は、勇者カイムを報復のため派遣するが……。
「……まるで、死んだシオンに……」
カイムの前に現れた標的は〈勇者殺し〉に殺された仲間のシオンだった!!
しかも、古の英雄が振るった伝説の聖剣を掲げ、帝国の殲滅を宣言!?
「俺はすべてを捧げて、お前を救う」
聖剣に支配されたシオンを救うため、カイムは〈勇者殺し〉こと、蘇った英雄に挑むが苦戦。力量差を覆そうと、最後の切り札を使う――。
「――ゆくぞ〈リンドブルム〉!」
第11回GA文庫大賞奨励賞。英雄の理想と少年の誓い、勝ち残るは!?
※電子版は紙書籍版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
31
ベルカ帝国が誇る無敵の異能兵士「帝国の勇者」が反乱軍に殺害され、事態を重視した帝国によって派遣された勇者カイムが勇者殺しと遭遇するファンタジー。帝国に敗戦し休戦条約を結ぼうとするハルダート王国を巡って暗躍する隣国、伝説の聖剣を掲げ帝国の殲滅を宣言する古の英雄レオンを名乗る勇者殺しとカイムの因縁。信念でもぶつかり合う甦った英雄の圧倒的な力に苦戦しながらも、たったひとつの大切なものを取り戻すため、その可能性を信じて諦めないカイムの熱い想いは難儀だなとは思いつつもぐっと来るものがありました。続巻にも期待ですね。2019/07/12
まっさん
20
★★★ 大陸を統一しようと様々な国がひしめき合う中、無敵の異能戦士<勇者>を擁するベルカ帝国の一人の勇者が反乱軍に殺害された。事態を重視した帝国は殺害された勇者・シオンの家族のような存在でもある勇者・カイムを報復のために派遣するが…カイムの前に現れた憎き復讐対象<勇者殺し>の容姿は殺されたはずのシオンと瓜二つのものであった。彼女は古の英雄の名を騙り、伝説の聖剣を掲げ、帝国の殲滅を宣言して…ー タイトル的に読む前からどう終わらせるのだろうかと不思議に思いながら読み進めた今作。単巻完結前提なのかな?と思→2019/08/20
しぇん
14
人造の勇者と天然の勇者、家族の為に戦うものと正義の為に戦うもの。対比の物語ですね。途中で物語のテーマ、勇者の正体などあっさりわかりますが、物語が単純化されてる分楽しむところもわかりやすいのかなと。2019/07/13
真白優樹
11
禁術で作られた異能兵士有する帝国が隆盛を誇る世界で、勇者の一人である少年が家族を乗っ取った伝説の勇者と相対し始まる物語。―――世界を前に家族を選ぶ、抱えられるものが少ないから。 大きな正義の前に立ち塞がるのはちっぽけな正義。大義と理想、本物と偽物、正反対な二人がぶつかり合うこの物語。圧倒的な力の前に苦戦し何度も地に伏せながらも、大切な者の為に立ち上がる。そんなちっぽけな勇者の熱い正義が魅力的な物語でありギリギリの死線の上を駆け抜ける、スリルに満ちた戦いが面白い物語である。 次巻も須らく期待である。2019/07/16
じお
10
★★★☆☆ 大陸統一を目指すベルカ帝国は自らが誇る無敵の異能兵士【帝国の勇者】を持って侵略を進めていた、しかし反乱軍はその勇者殺しをやってのける、報復のため派遣された帝国の勇者・カイムはそこで驚愕の事態に遭遇する、誓いと理想がぶつかり合うミリタリーファンタジー。設定は好みでストーリーも王道で良いのだが、それだけに拙さが目立つ作品という感想。「本物の勇者と人工物の勇者の対決」と「少女を救うために戦う少年」2つを組み合わせコテコテな感じにするのは良かったと思います。最後の思いの丈をのせたバトルも熱いし、→2020/12/14