内容説明
紀州雑賀は宮郷の太田左近の娘・蛍は、射撃術の研鑽に生涯をかける女。
秀吉に太田城を水攻めで落とされ、父母姉妹と一族を失った。秀吉への復讐を誓い、新開発の鋼輪銃を手に戦場を駆ける。義賊・石川五右衛門と大坂城に潜入したり、徹底的に豊家に抗うのだった。義なき朝鮮出兵に立ち向かうため半島に渡った蛍は、帰国後、関ヶ原へ赴く……。戦国を鮮烈に駆け抜けた女鉄砲撃ち再び!
(歴史時代冒険長篇)
<目次>
序章 忍城水攻め
第一章 往き残りしものたち
第二章 鋼輪の銃
第三章 盗賊石川五右衛門
第四章 伏見築城
第五章 殺生関白
第六章 残火再燃
第七章 玉女略奪
第八章 天変地異人為
第九章 慶長の役
第十章 家康策動
第十一章 天下分け目
第十二章 関ヶ原に踊る
終章 泰平の世
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
てつ
29
秀吉憎しで朝鮮側で戦う器量よし、武力良しの女鉄砲打ち2021/05/19
yamakujira
5
「雑賀の女鉄砲撃ち」の続編は、はるばる忍城に駆けて籠城に加わることから始まり、石川五右衛門と一味したり、大陸に渡って朝鮮に加勢したり、帰国すれば家康に近侍して関ケ原で島左近を討ち取って、史実の枠を出たり入ったり、盛りに盛って八面六臂の活躍は、エンタメ時代劇と割り切って楽しむしかないね。沙也可に擬せられるのは予想のうちだったけれど、気ままに帰国するために金忠善と別人に仕立てたのも、創作の妙味というべきか。鉄砲片手に年を重ねていく蛍は、秀吉への憎悪を家康に利用されるだけで、どうにも不憫だなぁ。 (★★★☆☆)2020/08/14
spike
3
前作と変わらずテンポ良い活劇時代小説。後半は戦記を追う分逆にやや間延びの感はあったがそれでも楽しめた。もう少しひねりがあってもいいところかな。2019/12/14
きと
1
いろいろ盛り込みすぎたような気もしたけど最後はよかった。2022/04/03