内容説明
人口減少の主要因とされる「少子化」はなぜ起きたのか?そもそも少子化は「問題」なのか?問題であるとすれば、誰にとってのどのような問題なのか?日本の家族形態の変遷を追いながら、不可逆的に進む人口減少社会のあるべき未来図を描く長編評論。「経済成長神話」の終焉を宣言し、大反響を呼んだ『移行期的混乱』から7年後の続編にして、グローバリズム至上主義、経済成長必須論に対する射程の長い反証。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たまご
9
予想外(すみません!)に面白かった.「少子化」問題に疑問をさしはさむ,論考です.本当に問題か,どういう立場だと問題なのか.いけいけどんどんの経済成長が過去も現在も未来も続くとする従来の視点からみての問題とのこと. 以前から,進歩・発展が経済の右肩上がりを保証するとなぜ思うのか,疑問でした.増えなければ悪いことなのか? 今立てられている対策は「増やすため」ばかりに見えますが,50年後100年後の巨視的視点で減少したことへの対策を考える必要もあると思います.福祉国家,経済ハブ国家,また別の形態があるのか…2017/07/25
amanon
6
人口減少及び少子化のどこが一体問題なのか?経済停滞、福祉予算の増加…でも、どこか肝心な問題を置き忘れてないか?いみじくも著者が冒頭で述べている通り、著者自身が選択的に自説に都合の良いデータを引っ張り、解説を加えているという側面もあるのかもしれない。しかし、本書で述べられている戦後から今日に至るまでの経済の流れと、家族のあり方の変遷には示唆されるところが大きい。過去に戻ることはできない。しかし過去を参考にし、得るところはあるはずだ。著者のいう移行期的混乱の終息を見届けることができないのは、幸か不孝か?2018/07/18
amanon
4
既読書であることに最後まで気づかなかった(笑)。ただ、五輪とコロナ禍の間で右往左往を繰り返しているかのように見える最中で本書を読むと、著者の主張がますます重みを帯びてくるように思えてならない。止まるところを知らない少子高齢化現象。それに対して、ひたすら経済成長と産めよ増やせよと謳う為政者の無為無策。五十年後百年後の日本を見据えたビジョンを全く欠いた場当たり的なスローガンに我々はもっと否と強く主張すべきではないか。コロナ禍にある現状を見ると、今こそ「移行期的混乱」のまさにピークだというい気がしてくる。2021/05/28
Hisashi Tokunaga
2
平川氏が移行期論の一つとして家族に切り込まれたことに、「いよいよ来たか」感に盛り上がった。家が縁を切り結ぶ「場」だとの論点は家族変異、崩壊という移行期の政策論としても(例えば地域力の結集での家族代替化などのいささか性急な議論が世上にあるが)最重要論点だ。この論点への切り込みは学際的なアプローチが欠かせない知見を要求される。その点では、平川氏に全面展開を期待するのは酷でもある。ヨーロッパ型の政策の紹介があり、中間共同体構想の萌芽を提起されるのだが、まさに政治的でもあり、国民的議論の醸成が必要な課題だろう。2017/07/13
Asakura Arata
1
なぜ日本では、婚外の状態で子供を設けることのタブーを打ち破れないのか。本当に政策の問題だけなのだろうか。 自分としては、日本は人口が減った方が良いと思っている。2017/06/23
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