内容説明
「哲学」というと、一度はきちんと学んでみたいというあこがれと、難しすぎて歯が立たないというあきらめの気持ちを持つ読者の方は多いのではないでしょうか?
哲学は、なにかと難解なイメージだけが先行しがちな学問です。
本書では、そういった印象になりがちな哲学についてやさしく詳しく解き明かし、その概念、歴史、代表的な哲学者たち、主な議論など、教養として学んでおくべき主な事柄について、解説します。
ソクラテス、プラトン、アリストテレスから、カント、ヘーゲル、マルクス、ニーチェまで。
弁証法、イデア論、実存主義、マルクス主義、分析哲学、ニヒリズムなど。
知っておけば役に立つキーワードを解説!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
u1
17
絶対面白くないだろうと思ってたら意外と面白かった!入門書の入門書という位置付けで、楽しく読めた。『日本で哲学というと、どうも人生に悩んだ青年が哲学に傾倒して自殺してしまう……なんて、ネガティブなイメージで捉えられがちなので、それを払拭する意味でも、あえて、「哲学=人生論ではない」と言っておきたいと思います』➡️まさにそのイメージ❗️『哲学における議論の目的は〝答え〟を出すことではありません。これは非常に大切なことで、哲学においては、〝問い〟を出すことのほうが重要なのです』➡️謎解きか❓2021/01/11
流之助
11
本書にもあるが、まさに哲学入門のための入門書であった。なぜ難解な言葉を用いて書かれる必要があるのか、哲学は役に立たないと言われることについて、など初心者がまず疑問に思うことの答えがあります。また、巻末におすすめ本があり難易度も添えてあって親切。哲学を学ぶとなると、ある程度の難解さを受け止めるための心構えになった。2023/08/15
クサバナリスト
11
入門として分かりやすい。これから、少しづつ哲学をかじっていきたい。2022/03/27
速読おやじ
9
自分たちの思っていた前提そのものを疑うことが哲学。哲学の歴史を簡単に語ってくれてはいるが、やはり難しい。役に立つか立たないかと言われると、哲学は役に立たない。でも何かのためという手段としての知識を獲得するのではなく、何かのためそのものを問うのが哲学なのだから。新しい哲学は、いかに言語的な相対主義を超えるかということ。キーワードはメディア技術、心のあり方、実在論。この実在論がよく分からない。。言語ではなく物質的、技術的、具体的で検証可能なものに基づきながら、意識のあり方や認識に仕方を解明するのだとか。2020/07/07
大先生
8
哲学入門の入門。哲学者と哲学研究者の違いという初歩の初歩から説明してくれますし、全体的に平易な文章で書かれています。合理主義(プラトン〜)と経験主義(アリストテレス〜)の対立軸で理解するっていうのは分かりやすいと思いましたが、個々の哲学者の哲学の中身にはあまり触れないので、全くの哲学初心者が読んでもよく分からないかもしれません。飲茶氏の「史上最強の哲学入門」「14歳からの哲学入門」と合わせて読むことをオススメします。やはり哲学はメリーゴーランドみたいに同じ所をグルグル回ってきたとも言えるんですね。2021/04/04