内容説明
尾張藩の江戸下屋敷内に実在した、「御町屋(おまちや)」と呼ばれる宿場町。この町では、赤の他人が見せかけの夫婦(めおと)として割り振られた家に住まわされ、仮の商いを営み、藩主が遊覧する時だけ立ち退かねばならなかった。ところが、御町屋で連続殺人が発生し、偽の住人たちは疑心暗鬼に陥る。人心の謎と闇を射貫く、時代小説の決定版。江戸に実在した「偽の宿場町(テーマパーク)」で連続殺人発生。すべてが偽で、すべてが嘘? 気鋭の作家が虚実を重ねて仕掛けた渾身の時代小説!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぎすけ
5
大矢博子さんの本の中で紹介されていた本。尾張藩の江戸下屋敷で実際にあった「御町屋」と呼ばれる実際の街を再現した今でいうテーマパークのようなところ。実際は住んでいなかったようだが、この話の中では、尾張より町民を連れてきて、生活をさせたという設定。そこで殺人が起こり、犯人は誰なのか、疑心暗鬼に陥る町人たち。ふつうの時代小説とは一線を画す。ちょっとイヤミス的な感じがあった。2017/10/21
zatugei
1
尾張藩江戸下屋敷、戸山が原にあった御町家を舞台にしたフィクション。なんのために造られどのように使われたのか不明だという。いまも箱根山など跡が残っていて、近くに行くと散歩したりもする場所。見事な推理小説です。2020/01/30
ワンモアニードユー
1
こんな映画村というかリトルワールドというかの発想が史実にあったというのがまず驚き。 そこに味付けをしていき、こんな虚構の街に住まう人、管理する人の狂気が滲み出てくる小説です。 しかも誰もが壊れているとは思っていなさげなところが怖い。 読ませる小説ではあったものの、個人的には犬飼さんのイチオシというレベルではなかったかなという感じ。(どこかのブックガイドで犬飼さんは「蛻」がイチオシとしてたのを見ました。) 「叛旗は胸にありて」のほうが個人的にはよかった。2015/06/18
まりりんりん
1
「蛻」これはなんと読むのか?そんなことを思いながら本屋で平積みになっているのを手に取った。 尾張藩の江戸下屋敷内に実在した「御町屋」と呼ばれる宿場町。この町では赤の他人が見せかけの夫婦として割り振られた家に住まわされ、仮の商いを営み、藩主が遊覧する時には立ち退かねばならなかった・・・。 庶民の普通の生活をのぞき見たいという藩主の好奇心を満たすだけに作られた町。そこで連続殺人が起きて・・・。誰が犯人なのか?誰が本当のことを話しているのか? 「御町屋」での生活そのものが作られたモノであり、そこに真実はない。2013/12/15
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