内容説明
折れず、弛まず、歩まれた60年。美智子さまと縁のある女性たちの、新証言の数々。新たな取材で掘り起こされた「あの事件」の真相とは? 美智子さまの苦悩の日々に隠された信念と決意が、今ここに明らかになる。著者渾身の取材で、平成の皇室に肉迫した次代に伝えたい濃密なノンフィクション! 「美智子さまは、どんな局面でも、人々との物理的な接触を厭わなかった。時には握手をし、肩に手を添え、そっと背中を抱いてあげる。深い哀しみや苦しみの底にいる被災者、病人、老人、その家族にとっては、美智子さまの励ましが生きる力となった」(あとがきより)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
anken99
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平成から令和へと御代が変わろうとする際に、週刊誌で連載した美智子さまの半生記。世代によって、天皇制にしろ、皇室にしろ、とらえ方は違うだろうが、自分にとっての美智子さま、そして平成天皇は、震災の際に被災地で国民たちに寄り添う姿が強烈にインパクトに残っている。象徴制ってなんだろうと、天皇制度に対して特に意見も持たなかった自分だが、あの姿勢に対して、何よりも国民をもう気持ちが伝わってきて、そして誰しもが頼ってしまう存在として、そんなふうに天皇制をとらえられた。美智子さまのことを、本作ではさらに理解できた。2021/12/16