内容説明
国家の一大事になっている少子化は、学力低下・家庭教育の低下に対して、家庭における教育費負担の増大に結びつくことによって、進行を続けている。本書は「家庭教育」というキーワードを介して、現在の教育の現実の姿を読みとっていこうとするものである。
目次
市民社会の家庭教育―問題のありか
第1部 戦後家庭教育の基本枠組(一九六〇年代家庭教育ブームの生成―『家庭の教育』読者の声を中心に;一九七〇年前後にみる家庭教育論の史的総括―家庭主義の普及;診査される子育て;家庭教育か、学校教育か―家庭教育の中の公共性)
第2部 市民社会の子育て―権利論と自己責任の関連(近代的家庭観と子どもの権利;明治の子どもと子どもの権利;子どもの権利条約の地平―「教育」からの自由と人権をめぐって;誕生時の「自由保育」の意味;「自己責任」が招く疎外―教育政策の現実)
リアルな現実から
著者等紹介
桜井智恵子[サクライチエコ]
大谷女子大学教育福祉学部助教授。1997年大阪市立大学大学院生活科学研究科後期博士課程単位取得退学。頌栄短期大学助教授を経て、2005年より現職
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。