内容説明
「殺意が見える女」(第五十一回日本推理作家協会賞短編部門候補作)を収録した名作短篇集
仕事がしたい。
なのに、あの男は“私の家”に帰ってきて偉そうに「夕飯」だの「掃除」だの命令する。
苛立ちが募る女性作家のもとに、
家事を手伝いたいと熱望する
奇妙なファンレターが届く(表題作)。
嫌いな女友達より、恋人を奪った女より、
誰よりも憎いのは……夫かも。
あなたが許せないのは誰ですか。
第五十一回日本推理作家協会賞
短編部門候補作を含む極上ミステリー七篇。
(解説:杉江松恋)
<目次>
夫が邪魔
マタニティ・メニュー
二十五時の箱
左手の記憶
捕えられた声
永遠に恋敵
殺意が見える女
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
472
タイトルはイイ。ミステリーテラーとしての引き出しの多さも認める。女性にしかできない目線も多く盛り込まれており、ファンを多くもつ理由はその辺だろう。しかしながら、各編の動機の弱さ、設定のありえなさはナイわ。サレ妻が夫の不倫相手の家に乗り込みながら、ふたりでお茶やケーキ?ナイナイ。100パーないから。2020/05/10
モルク
110
インパクトのある題名。「殺意が見える女」の改題本で7つの短編集。20年前の作品であるだけあって、カセットテープなどが出てくるとさすがに時代を感じる。ミステリーとサスペンス双方の要素が混じる。手紙、また誰が出るかわからないそしてどこからかかってきたかもわからない固定電話という通信手段が今にはない不穏な空気を助長する。2019/10/31
じいじ
103
男としては、なんとも耳障りなタイトルです。でも、このタイトルに惹かれて即買い、予定を繰り上げて読みました。7短篇一話一話に変化があって面白かった。表題作は、夫へのもっと激烈な怨念が飛び出すのを覚悟していたが、少々軽めで予想外。でも、筋立てが巧いので読ませます。妊娠までして捨てられた男(実際の標的は彼の妻)への復讐する女。恋・結婚に破れた女たちが完全犯罪を企てる、とても怖~い物語です。ホラー度が軽めなので、臆病な爺イでも楽しく読めました。クセになる新津ミステリーです。2019/06/28
スエ
98
「夫が邪魔」この、もの凄いインパクトのあるタイトル!世の既婚男性にグサッと来る、このタイトル!! 確かに、この夫はひどい。妻の成功を妬み、足を引っ張る。終いには「いまの私には夫は邪魔な存在でしかありません」とまで言われてしまう始末。とても、とても印象に残る「夫が邪魔」を含む、女達の情念がこもった7編の短編集。2021/01/12
タイ子
98
先日、女の怖さを男性作家が書いた本を読んだが今回は女性から見た女の怖さをジワリと。どちらから見てもやはり思い込んだ女、あるいは嫉妬に狂った女、許せない女って怖い、怖い!それにしても新津さんは上手いなぁって思う。7つの短編集で20年以上前の作品が再刊されてるわけだが、今読んでも違和感を感じない。ま、人間の心理なんてそうそう変わるものでもないけど…。途中で、何?何?って思わせておいてしっかりオチに持っていくという新津さんならではの上手さ。楽しめました!2019/06/28
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