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内容説明
“キレる人・キレる自分”に振り回されない。
本書では、“キレる”という感情について、「なくすべきもの」とネガティブに捉えず、脳科学的に分析しながら具体的な対処法・活用法を考察していきます。ここ最近、高速道路での悪質なあおり運転(ロードレイジ)、児童虐待、モンスターペアレント等、怒りを抑えきれずに社会的な事件につながるケースが数多く起こっています。
そこで、「“キレる”という感情は、人間にはそもそも備わっているもの」という視点に立ちつつ、怒りの正体を科学的に分析しながら、“キレる人”や“キレる自分”に振り回されずに怒りの感情を活用して、上手に生きていく方法を探っていきます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mariya926
140
日本で暮らしていた時はいい人に思われたいと『都合のいい人』になっていました。しかし韓国に来てからは『都合のいい人』では傷を受けることが分かり、少しずつ変え始めました。まずは境界線を作って、中には入ってこさせないようにする…理不尽な事を言う人には言葉で反発しなくても表情に出す(言葉で言ってしまうと後で罪悪感を感じる事があるので)などなど。この本を読んで、いいキレ方で自分の心を守ることが出来ていたことを知りました。これらも読書のおかげで知ったことです。メタ認知=自分の行動を客観視する能力。2021/11/22
とも
112
脳内で怒りにかかわるたくさん脳内物質、ホルモンが出ている。 オキシトシンはつながり、愛、快の物質と思っていたが、オキシトシンで愛情が強くなると、こうあるべきだという束縛の思いも強くなる。こうあるべきから逸脱すると怒りになるという話が面白かった。 言葉を勉強し、戦略的に切れる。状況や人に合わせたうまい言い回しを学んでいきたい。2021/08/10
Carlyuke
85
6月3日に購入・読了。特に深く考えずに中野さんが書いたから読んだ。理不尽・不当な扱いを受けたりした時に, 大人しくしていたり黙って我慢していると段々と軽く扱われる。そんな時には戦略的にキレる方が良い。アンガーマネジメントも大事だと思うが, 大事な局面ではキチンと自己主張が出来なければならない。都合のいい人ではなく尊敬できるいい人になること, 損するキレ方ではなく得するキレ方を勧めている。確かにそういうことってあるなと思う。上手な切り返しをするために「深夜のダメ恋図鑑」というマンガから学んだら良いとのこと。2019/06/18
いたろう
79
なぜ人はキレるのか。それは、怒りが動物の生存本能として備わっている機能だから。ただ、人が動物と異なるのは、社会生活の中で、理性でそれを抑える力を持っていること。本書によると、その理性を司る前頭葉の機能が低い人がキレやすい人だという。老人が怒りやすいのは、前頭葉が老化で萎縮しているから。思春期の男子がキレやすいのは、前頭葉が未発達の上に男性ホルモンのテストステロンが大量に分泌され、攻撃的になるから。キレるのを全く抑えるのではなく、上手にキレて自己主張するのが、うまく生きるコツというのは、成程、真理なのかも。2020/03/16
鱒子
79
自己を守るため、正当な怒りを持ち、相手の身勝手な言動にはきちんとキレましょう。キレることはコミュニケーションスキルの1つです。ただし戦略が必要。ーー実に実にためになりました。使いたいフレーズが沢山ありました。声に出して練習します。……わたしにもキレたい相手が居るのですよ。2019/06/24