内容説明
想像してみて下さい。ある日、「脳」だけで生かされることになった自分を……何てことをしてくれたんだ!十メートル四方の部屋を舞台に繰り広げられる、前代未聞の衝撃作!
本書は『浮遊』を改題したものです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hrmt
31
主人公は生かされている脳だ。考えると恐ろしいが人体各部の移植医療が進む中、口にこそ出さずとも脳の移植をその一つとして考える研究者もいるだろう。善悪が紙一重の最先端医療に、文字通り自身の脳を捧げることになってしまった研究者。肉体もなく脳細胞の活動だけで果たして生きているといえるのか?意思疎通もできず闇の中で意識だけが蠢く。感じるのは希望なのか絶望なのか。“生きている”とはどういうことだ?人としての意識が脳にあることは、魂が脳細胞にあることと同義か?もしかしたら将来生命倫理すら変容したものになるかもしれない。2019/06/07
キムチ猫屋
11
もっとグロい展開を期待していたけど、ある意味、グロく悲しすぎる。こんな実験!!!ありそうだから、ホント怖い。「死」の定義。これは人間が決めることではない。2022/01/01
りちゃ
11
自身が作った装置で生きながらえる、脳だけとなってしまった医師の本郷。聴覚などありえないはずなのだが、外での会話が聞こえてくる。移植されるのか?驚くべき展開を期待していたのだが…。結局、本郷が自らを省みる…タイトル通りだった。2019/12/15
hiyu
10
皮肉にも脳研究の最前線を走る医師に起こった状況。この状況設定もあり、登場人物は少なめ。発信しようにも、意思を伝えようとしても一方通行。本人に生じた、苦悩は誰にも伝わらない。ただ、周囲の者は悩み、葛藤する。何も発信していない本人に対して。主人公以外の苦悩をさらに掘り下げると、また、違った印象にはなるだろうか。2019/09/07
Eddie
7
この物語の意識だけがある脳のように病で同じような事になる可能性もあるのではと思うと、意識のみの環境というのはあまりにも恐ろしい。自分に対する人の思わぬ評価も知りたくないです。 話の盛り上がりに期待したが、淡々とした展開で終わってしまった。 2020/09/17
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