新潮新書<br> ネトウヨとパヨク(新潮新書)

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新潮新書
ネトウヨとパヨク(新潮新書)

  • 著者名:物江潤【著】
  • 価格 ¥836(本体¥760)
  • 特価 ¥585(本体¥532)
  • 新潮社(2019/05発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784106108129

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内容説明

「すべて中韓の陰謀だ」「いや諸悪の根源は現政権だ」――無知に気付かず、自らの正義を疑わず、対話を拒否し、ひたすら他者を攻撃する。ネット上で日常的な光景となった罵り合いの主役が、ネトウヨとパヨクだ。時に世論をも動かす彼らの影響は、今や中高生にまで及びつつある。眩暈(めまい)のするようなおかしな論理や、無尽蔵のエネルギーはどこから生まれるのか。行動原理や心理を読み解き、建設的な議論への道を探る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

rico

65
著者の誠実さが感じられる。元電力会社社員、松下政経塾出身、福島在住という「炎上」ネタを背負いながら、「ネトウヨ」や「パヨク」と真摯な議論を試み挫折した経験をもとにに、彼らの危うさや影響の大きさについて警鐘を鳴らす。私も人並みにネットで色々な情報を見る。結論ありき、相手を罵るだけのものには心底うんざりする。でも気がつけば、考えの近いものばかり追いかけてはいないか。嫌なヤツが嘲笑されるのを見て溜飲を下げてはいないか。絶対的正義を語る者の危うさ、それに抗するしなやかな知を持つことの難しさ。自分への戒めとしたい。2019/07/10

keiトモニ

60
“悪事は、悪意のある悪事、悪意も善意もない悪事、善意のある悪事の三種類に…三つめがお手上げの末期状況。自分は正義の味方で周囲に批判に耳をかさない”👈TVでの評論家らがそれ。市民派気取りで正義の味方を標榜し、まさに自分への批判は敵以外の何物でもないと…。“マナーの悪い悪評の原発避難者、独善的な正義を振りかざすパヨクと同様に思えます”だって!“結論しかない主張や「原発ゼロで乗り切れたから原発は不要」の単純化された主張を繰り返す人々”←まるで記者クラブ党首討論会の朝日記者。さて居心地の良い島宇宙を彷徨うかな。2019/07/07

Miyoshi Hirotaka

42
右翼といえば街宣車に特攻服、左翼は赤ヘルにゲバ棒だったが、活動の場所がネットに移り、ネトウヨとパヨクと呼ばれるようになった。呼称が変わっても行動は同じ。無知に気付かず、自らの正義を疑わず、対話を否定し、他者を攻撃する。昔であれば拡声器の声が届く範囲に近づかなければ済んだが、ネット時代になり、拡散される範囲が桁違いになった。さらに厄介なのは政治や思想に免疫や抵抗力がない中高生までが影響を受けてしまうこと。ヒトラーは、新聞とラジオしかなかった時代に誕生。毛沢東は紅衛兵を扇動し、人口構成に影響する損害を出した。2020/02/08

HMax

41
ネトウヨとパヨクの話しかと思ったら、建設的な議論を妨げる象徴的な存在としてネトウヨとパヨクを取り上げ、「如何にして対話をする心構えをもつか」というためになる話しでした。「俺は論破がしたい」と全く相手に歩み寄らず、打ち負かすことに全力を注ぐ政治家や有識者。「結論しかない主張、自分は必ず正しい」という人との成立しな対話を成立させるのは困難ですが、自分がそうならないためには、1.自らの主張は仮説にすぎないと確信する。2.人の発言権を奪わない。3.どれほど奇妙奇天烈に思える主張でも論拠や事実で良し悪しを判定する。2020/06/27

イトノコ

32
図書館本。ネトウヨ・パヨクを「政治的主張をもつ対話不可能な人」とし、その傾向と影響、対策を解説。通しての著者のニュートラル立場には好感が持て、内容にも納得。特に文中に頻出する①事実②理由付け③主張の議論モデル。これは私が日頃感じる、「義憤(に見える主張)は突き詰めるとただの私憤」という印象とも合致している。つまり、②が「自分がムカついた、嫌い」だと言うこと。それが狭い世界で語られているだけなら可愛いものだが、それは理論武装した上でネット内の「島宇宙」で増幅され、リアルに無視できない影響力を持つようになる。2020/12/13

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