完璧という領域

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完璧という領域

  • 著者名:熊川哲也【著】
  • 価格 ¥1,595(本体¥1,450)
  • 講談社(2019/05発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065125458

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内容説明

熊川哲也、21年ぶりの自伝Kバレエカンパニー旗揚げ、古典全幕作品上演、バレエスクール主宰、日本発オリジナル作品創造、オーチャードホール芸術監督、そしてさらなる新たな創造。前人未踏の軌跡が今、本人の手で明かされる――。その男の登場に、コヴェントガーデンは熱狂した。喝采は日本に引き継がれ、男が巻き起こす旋風は一つ一つが事件になった。芸術としてのバレエだけでなく、ビジネスとしてのバレエを成功に導くために、大企業と渡りあい、劇場を運営し、ダンサーとスタッフを育てる。世界に輸出するために、完全オリジナル作品を創造し続ける。そのようなことが、たった一人のバレエダンサーに可能だと、誰が想像できただろうか?「完璧など存在しない」と人は言う。だがそれは失敗から目をそらしたり夢をあきらめたりするための言い訳にすぎない。たしかに作品を「完璧という領域」にまで到達させるには、ダンサーの心技体だけではなく、オーケストラやスタッフ、観客、劇場を含むすべてが最高の次元で調和しなければならない。それは奇跡のようなことかもしれない。しかし「完璧という領域」はたしかに存在する。偉大な芸術はすべてそこで脈打っている。僕はつねにその領域を志向してバレエに関わってきた。――「はじめに」より抜粋第一章 Kバレエカンパニー始動第二章 母なる『白鳥の湖』第三章 ダンサーの身体第四章 試練のとき第五章 いにしえとの交感第六章 舞台の創造第七章 才能を育てる第八章 カンパニーとともに第九章 見えない世界

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

35
主要ダンサー5人を引き連れてロイヤル・バレエ団を退団した熊川さんが、Kバレエカンパニーを立ち上げた時のニュースを覚えている。圧倒的な才能に恵まれ、輝かしいキャリアに彩られたバレエダンサーであることを承知しても、恩を仇で返すようなこの人の尊大な態度が嫌いだった。そんな天才も47歳。大怪我に見舞われながら、見事にKバレエを軌道に乗せてきた熊川さんのこの自伝にも、その尊大さは溢れているが、「完璧という領域」が存在するのだと信じて妥協せずに突き進むこの人の強い意志に、少しだけ共感できる気持ちにもなってくる。2019/08/10

ばんだねいっぺい

30
 熊川さんのような形でバレエ劇団をやっていくことが、稀有なことなんだと知った。クラシックバレエに拘ることで訪れた電撃的な別れや、靭帯断裂。順風満帆ではなく、波乱万丈。乗り越えて、今がある。生で観たいなぁと思った。2019/12/14

若黎

8
図書館本。熊川さんのバレエは観てないのに、テレビ出演のときは見てる私。Kバレエカンパニー立ち上げのニュースを見たときは、経営も含めてるから、できるんかいな?と思ったものだか。大怪我の話し、クレオパトラ製作の話し、うんうん、そういうことあったね、と思い出しながら読みました。2023/09/18

いぬたち

7
バレエダンサーとして有名な著者が独自のバレエ団を設立してダンサーとして幕を下ろすまでの自伝。単純な自伝とは異なり今まで自らが挑んできたバレエ作品の軌跡を辿った流れになっており各作品に対してどのような思いでどのようにアレンジして形にしてきたかを生々しく描いてくれていることが興味深い。そしてこの本のタイトル通りの境地へ達した時にはその言葉に決して驕り高ぶったものではなく刹那的な自画自賛でもなく為るべくしてそのような高みに到達したと実感させられる。バレエ初心者でも読みやすく言語化されておりお薦めしたい一冊。2019/06/29

Jessica

6
舞台上ではシルエットだけで誰か分かり地響きに近い拍手が起きるダンサー、熊川哲也。 私もここ数年は毎年何度かKバレエの舞台を鑑賞し、その「完璧さ」に加えて唯一無二感を純粋に楽しめる時間を楽しんでいます。 強烈な個性と情熱、這ってでも進み続ける姿はまだ世にあるフェミニンなイメージのバレエを変えるのでは。ダンサーとして、経営者として揺るぎなく語る力強い言葉に大変鼓舞されました。 2024/05/07

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