内容説明
初版以来長く読まれている入門書。初学者でも考えられる問題を用意し,丁寧に解説。講義でも,新入生向けの導入ゼミ等でも使えるテキスト。内容のアップデートを図るとともに,横組に変更し,高度な問題2問を削除して全10問として,コンパクトに仕上げた。
目次
問題1 ケーキの分け方
問題2 マンションのエレベータの修理
問題3 爆発装置付き金庫の偽物
問題4 イタリアからの子供の連れ去り
問題5 好意同乗者に対する損害賠償責任についての法律を作る
問題6 シャガールの絵の行方
問題7 契約書を作ってみる
問題8 判例を信じていたのに……
問題9 大家の言い分
問題10 懲らしめとしての損害賠償
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゲオルギオ・ハーン
20
10個の問題について、考えながら読む面白い本。それぞれ法律で機械的に解決できる問題ではありません。というのも、当事者たちが納得する折衷案を求められたり、立法する側ならばどう考えるか、など一筋縄ではいかない工夫がされていて、解説や似たような事例の紹介も簡潔明瞭で読みやすかった。特に良かったと感じたのは『マンションのエレベーター修理問題(費用の徴収はどのようにすべきか、1階の人からもとるべきか)』『契約書をつくってみよう(トラブルを予防するにはどういう条項を入れるべきか)』でした。実務でも活かせそうです。2021/03/27
Go Extreme
1
ケーキの分け方:3人で敗者を作らない分け方 マンションのエレベーター修理:多数決の妥当・妥当しない領域 建物の区分所有 爆発装置付き金庫の偽物:社会常識による善悪判断 イタリアからの子供の連れ去り:心情を察する 子の幸福という難しい問題 好意同乗者に対する損害賠償責任の法律 シャガールの絵の行方:日本民法の規定 契約書を作る:契約書を作る文化と作らない文化 判例:先例の重要性 先例高速性の原理 凡例の事実上の拘束力 凡例の不遡及的変更 大家の言い分 懲らしめとしての損害賠償:公法と私法 刑事法と民事法 2021/02/16
天喰郎
0
自分は法学部ではないので自分で考えるといっても難しかったが、少し法律・法学というものに親しめたと思う。普通に生きてると法律について考えるということもないからいい勉強になった。2019/06/11