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内容説明
自然や神(カムイ)と自由闊達に交流してきたアイヌの人々。彼らの間に伝わる様々な童話・説話には、アイヌ世界の豊穣が存分に描かれている。はじめてアイヌ文学に触れる人でも親しみやすいお話16編を集めた、珠玉の童話集。
まえがき
よもやま昔話
口のきけない子と熊の話
流れてきた子どもの話
鬼が島せいばつの話
雲の船と男の子の話
チャランケの話
砂でつくった鯨の話
おばけ鳥の話
センタカイヌの話
鬼鹿毛どのの話
パナンペ・ペナンペ昔話
鬼のわなの話
金と銀の子犬の話
腹のなかの小鳥の話
オキクルミの昔話
日の女神を救いだす話
ききん魔を救い出す話
神々がざんげ話をする話
生いたちと晩年の話
解説
著者略歴
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かおりんご
29
どの話も面白い。ペナンぺじいさんとパナンペじいさんは、よくあるいいじいさんとわるいじいさんのお話。解説を読むと、日本人(和人)に分かりやすいように意訳している部分があるらしく、そこは残念。でも、アイヌの世界観を楽しめます。子供に読むにはちょっと難しいけれど、面白いです。2019/10/29
めんつゆ
21
捕らわれた 日の女神 を救うためケムシリ神と共に兄妹魔神と戦うオキクルミ。きっかけが 狐(とカラス)が絶えたこと だったり片目が窪んでいる兄魔神の名前が「モシレチクチク・コタネチクチク・~」だったり、オキクルミが雲で作った 舟 で 日の女神が空へ帰る 描写もある。ちなみに本書のコンセプト故に部分的な著者の創作があるようだ。そういう意味では解説まで読み切ること必須2022/10/02
おはなし会 芽ぶっく
20
アイヌの昔話集を探して出会った本。こちらは子どもでも読みやすいようになのか、脚色されているところもあるそうです。『 口のきけない子と熊の話 / 流れてきた子どもの話 / 鬼が島せいばつの話 / 雲の船と男の子の話 / チャランケの話 / 砂でつくった鯨の話 / おばけ鳥の話 / センタカイヌの話 / 鬼鹿毛どのの話 / 鬼のわなの話 / 金と銀の小犬の話 / 腹のなかの小鳥の話 / 日の女神を救いだす話 / ききん魔を退治する話 / 神々がざんげ話をする話 / 生いたちと晩年の話 』2022/09/18
かば
15
やけに読みやすいと思ったら採集資料を児童向けに加工したものであるとのこと。正確性という意味では拙いところも多い様であるが、フィクションとしてはうまいことできており、引き込まれるように読むことができた。童話特有の文体リズムや飛躍した展開がお気に入り。2019/05/28
海星梨
8
KU。おい、結局最初の娘はどうなってんってのがあったから、結構改編されてるんだろーなとおもったけど、まぁその通り。読みやすさや想像しやすさが優先されてる感じかな。アイヌ分化となるとまた違ったものになるんだろうけど、日本語の読み物、童話としてはアイヌ風味が乗っかって美しくてよいってところ。そういやアイヌ語を勉強したいんだよなとか思い出したり。2022/05/15