葉っぱはなぜこんな形なのか? 植物の生きる戦略と森の生態系を考える

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葉っぱはなぜこんな形なのか? 植物の生きる戦略と森の生態系を考える

  • 著者名:林将之【著】
  • 価格 ¥1,265(本体¥1,150)
  • 講談社(2019/05発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065156698

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内容説明

人気の樹木図鑑作家が初めて書いた、植物と自然界にまつわるエッセイ集。木のことが全然わからなかった大学生の頃に始まり、樹木図鑑を作るようになった経緯、そしてそこから見えた自然について、あますことなく書き下ろした一冊です。森を歩き、葉っぱを集めてスキャンしたことで養われた観察眼、また、動物との出会いを通して身につけたことなど、生き生きと綴られています。たとえば、なぜ葉っぱにはギザギザがあるものとないものが存在しているのでしょうか? また、花の色はなぜいろいろな種類があるのでしょうか? シカが食べたヒイラギの葉はどんな様子になっているのでしょうか? こういうことはすべて、植物の「生きる戦略」に関わっているのです。そして自然界には、人にはわかりにくい事象が満ちています。植物たちの生き方について、さらには虫や動物も含めた生態系についてまで、本書では謎を解いていきます。性格がわかる(かもしれない)「葉の心理テスト」と「花の心理テスト」も掲載!※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。

目次

はじめに

第一章 樹木図鑑を作るわけ
葉っぱスキャンの発見/僕の樹木独学スタイル/就職活動/樹木鑑定サイトの開設/樹木図鑑を作る
☆葉の心理テスト

第二章 葉の形の意味を考える
ギザギザのある葉とない葉/羽状複葉のメリット/対生と互生/不分裂葉の形/大きな葉と小さな葉/葉の蜜腺
☆花の心理テスト

第三章 植物と動物の絶妙な関係
沖縄の木にぶら下がる“危”ない板/クマのいる森/シカの多すぎる森/鍵を握るオオカミ

第四章 人間は自然の中か外か
植物は人間を意識しているか/自然は保護するものか/天敵のいない島

あとがき/僕が育った庭

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mae.dat

201
著者は研究者では無いのですが、好きを拗らせて本書その他を上梓したり、ウェブサイトを運営したりと素晴らしい。タイトルが真に普段気になっている疑問そのもので、儂の為に書いてくれたんやろか?とね。研究者では無いので、査読や反証に耐えて無い一個人の考えではあるのですが、とっても刺激的でした。知見も参考になり過ぎる。樹木専門で、草花にはあまり触れられて居ないのは少し残念。例えば、一年草と多年草の生存戦略の違いだけでも、それをおかずに丼ご飯頂けますのに。後半サブタイトルの内容も熱いけど、そこは別の機会が有ればかな。2021/09/11

HMax

37
葉っぱはなぜこんな形なのか?著者のフィールドワークの結果から導きだされた結論が書かれていますが、科学的に正しいかどうかは分からないそうです。そうは言っても、10万枚以上の検体と徹底したフィールドワークの結果です。それにしても葉っぱの縁にギザギザがあるのがどれだけあるのか(全縁率)で年平均気温が分かるというのは驚き!鹿、猪、猿、等の獣害対策と、日本の生態系回復のために、狼を再導入する案に大賛成。特に狼に近い遺伝子を持つ犬種の第一位が柴犬ということで、可愛い狼が導入されれば反対する人は減るのでは? 2021/08/22

ゆぎ🖼️

25
著者の生い立ちが自然の中で遊びを通して食物連鎖を学び、文字が嫌いだけど図鑑や写真イラストに興味があったこと。パソコンに画像取り込むスキャナーにはまって植物を取り込んだところ、葉や茎から蜜腺があることを見つける。そこに集まる蟻や虫が樹木を害虫から守ったり、樹木が蟻を住まわせる穴みたいなのを形成したりと動植物と自然の共生や生態系の論述が専門的ながらも面白いかった。2020/09/26

kirinsantoasobo

22
図書館本。はじめに、わかりやすい樹木の図鑑を完成するまでのいきさつが紹介されているのが面白かったです。何事も時間がかかるものなのですね。次の章では、葉っぱの形や大きさにはそれぞれ意味があること、森の木々も種類によって役割を成していること、植物と動物の関わりの重要性などを実体験や日本の現状などと合わせてわかりやすく説明してくれています。特にクマ被害では「自然環境の再生」と「クマへの社会的な理解」、「食料・木材の自給率大幅アップ」が鍵だという言葉に共感しました。生き物が程よく存在する大切さに気付かされます。2024/04/18

クサバナリスト

20
以前、書店で見かけた「葉で見わける樹木」の著者の書籍だった。 葉の形がなぜそうなのか?など気にしていなかったが、本著を読んでその機能に驚いた。水孔による溢泌(いっぴつ)、互生する葉、蜜腺等も知らなかった。 また、本著では、タイトルの『葉』のことだけでなく、植物と動物の絶妙な関係としてクマ・ハエ・シカ・オオカミとの関連も述べられとても興味深いものだった。2021/04/16

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