内容説明
朝日新聞で掲載された過労死特集「追いつめられて」をもとに追加取材を重ねて一冊にまとめました。過労死をなくすには、法制度だけではなく、働く人のほうこそが他人事と思わず、問題を直視し、働き方や生き方を見直すしかないという考えから、不幸にして亡くなった方や遺族の声を集めて、その現実を伝えます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
92
欧米社会の人は、過労死ということが理解できないと聞いたことがある。なぜ仕事が原因で命を失うのかが。パワハラや仕事量が多いことを言えずに溜め込んでしまう。そこまでになるまでに相談してくれれば・・・と会社や雇用主は後になってよく言う言葉だ。仕事の成果主義、合理化などを求めるあまり仕事に潰されてしまう。メンタルが弱い人だと簡単に言う人達も多いようだが、命を失うまでパワハラや過重労働に耐えてきた人たちのほうがずっとメンタルが強かったのではないかと思う。この言葉が無くなる社会がいつか来ることを願う。図書館本2024/11/04
メタボン
24
☆☆☆☆ 著者は朝日新聞の記者。遺族の気持ちに寄り添って丹念に取材を継続した著者に敬意を表したい。著者が取材を継続している間にも、「電通」の過労死問題により、日本は「働き方改革」という大号令の中、法的にも労働環境整備を義務付けられるようになってきている。しかし、パワハラ・過労死が根絶されることはない。この書に書かれているような過酷・非情な事例は、身近にありえるのだということ、また知らずに自分も加害者になりえるのだということを痛切に感じ、戒めようと思った。2019/07/02
funuu
14
「その仕事は命より大切ですか」答えは小学生でも分かる。人類を救うために命を投げ出すなら別だが。社畜生活41年目。過労死しかけたことがある十二指腸潰瘍で後2日3日専門病院へ行かないかったら動脈から大出血で死んでいた。2000人規模の営業会社。成長していた20人程度の支店。24時間戦う支店長。とりあえず指示に従って動いいれば出世もできた。10名の営業マンは半分辞めた。辞めれば他の支店等から補充がくる。部下にも24時間戦うことを求める。ちなみにこの人はNO2になった。NO1目前の65歳で脳出血で過労死。2019/04/21
マッキー
10
この本を読んで、やっぱり労働というのはお金を稼ぐ手段のようなものなのに、それで自分の生活や思考・命まですべて食い潰されるのは納得が行かないと思った。年収数千万稼げるような人なら激務でも仕方ないところはあるかもしれないけど、たかが300万400万で命を絶ってしまうような働き方をさせるなんて。2020/03/31
ふたば
5
養うべき家族がいたり、まだ若くこれから。。。と働き手たちが、心を病み、その結果死を選んだり、蓄積された疲労によって病や、事故によって命を落とす。残された者たちの悲しみはどれだけ時間が経っても消えることはない。頑張らなくていい時はある。あまりに苦しい職場ならそこは自分に合っていないのだと、無理することはないのだと、合わない仕事に固執するな、とそう伝えたい。もちろん、転職が簡単でないことは承知している。『ここは、まずい場所だ』とわかったなら、早くから逃げ出す準備をすることだと思う。自分が壊れてしまう前に。2019/09/22
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