内容説明
日本中世史研究40年、学校経営15年と、研究・経営の両面に携わってきた著者。校長・理事長の任にあった豊島岡女子学園では、戦国武将の領国経営や生き方を拠り所に、学校運営にあたり、女子御三家(桜蔭・雙葉・女子学院)と肩を並べる難関大合格実績(最多の年で東大41名)を挙げている。
戦国時代は、つねに戦争と死という極限状況にあったという点で、史上最も過酷な時代であった。武将たちは、その判断を誤れば自分だけでなく、家臣とその家族をも破滅に追い込む。それだけに、彼らの活躍や言葉の中に、現代人の困難や挫折を乗り越えるヒントがある。
本書では、著者の専門の中世・戦国武家社会研究やNHK大河ドラマの監修、女子校経営での経験から、人材育成やマネジメントなど、現代の組織において実際に役立つ、戦国武将の知恵・発想・戦術、ひいては人間力を探ろうとするものである。
目次
第1章 時代を拓いた天下取り三人の頭脳
第2章 将たる器
第3章 戦国大名の人材登用と育成
第4章 名将の人を動かす極意
第5章 働き方の知恵
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kiyoshi Utsugi
19
二木謙一の「戦国武将に学ぶ究極のマネジメント」を読了しました。 國學院大學教授、豊島岡女子学園中学・高等学校の校長・理事長を務めた方で、大河ドラマの風俗・時代考証も多数行われています。 織田信長、豊臣秀吉、徳川家康が残した言葉を中心に、それを現代にも活かせるように解説したものです。 中にはなるほどと思うものも、いくつかありました。2020/04/02
フク
4
図書館 ★★★☆☆ 〈物の本を読むことは、わが身を正しくせんがためなり〉忠勝に言われては仕方あるめえ。2019/04/01
cocolate
1
「先を読み決断する勇気」これを身に付けるにはどうすればよいか。それにしても、信長~秀吉~家康まで一気に30~40年で歴史が動いているのが、そういわれると、なんかすごい。2019/02/15
Tetsuya NAKANE
0
愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。 歴史に名を残す武将たちの教養の寛さ深さよ。2022/03/31
そんさん
0
信長・秀吉・家康を中心に戦国時代の武将の言葉に触れながら組織のリーダーとしての考え方を考察した本。著者は國學院大學で長年教鞭をとった有職故実(昔の儀礼や慣習等の研究)の研究者であり、戦国時代の様々な武将の残した言葉がふんだんに引用・解説されている。彼らの中には家康のように論語などの中国の古典をバイブルとしていたケースも少なからずあったようだ。また著者は、とある女子校の校長として都内屈指の進学校へと躍進させた経験もあり、その功績が随所に書かれているのだが、同校を志望する娘を持つ親として興味深く読んだ。2019/03/21
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