- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
メール一本で数十億円の被害! ネット空間にひそむ「フェイク」が、あなたの生活をおびやかす。
インターネットの登場で世界は大きく変わり、豊かになった。いまや社会のインフラになり、個人の日常生活から、ビジネス、政治、文化といった様ざまな局面において、インターネットのない状況は考えられない。しかし、ネット空間が「安心安全」かといえば、残念ながらその逆だ。リアル社会よりも巧妙で、狡猾な罠が、数多く仕掛けられている。
企業のCFO(最高財務責任者)を狙う「ビジネスメール詐欺」。
個人を狙い、個人情報や金銭に結びつく情報を詐取する「フィッシング攻撃」。
振り込め詐欺につながる偽メール。
人間の欲望につけ込む偽「出会い系」。
いまや魔窟と化した仮想通貨の世界。
世論を左右するフェイクニュース。
いまや誰もが「フェイク」の被害者になりうる時代なのだ。前作『闇(ダーク)ウェブ』で、インターネットの闇世界をいち早く指摘して話題となったサイバーセキュリティのプロ集団が、ネット空間にはびこる「フェイク」の実態に迫り、その上で、この情報社会を生き抜くための心得を伝授する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hatayan
30
セキュリティの専門家が前作『闇ウェブ』に続いてインターネットの負の側面をレポート。10年前とはインターネットを取り巻く状況は大きく変化。新しい技術が普及していく過程では攻撃側と利用者の情報の非対称性の差が悪用され、情報が少ない側に属する一般市民は構造的に不利な状況に。 身を守るためには現実を直視して情報リテラシーを磨くことが有効。SNSが情報を偏らせること。差し出された情報の向こうを想像し、新しいテクノロジーが自分にどう影響するかを理解すること。時には情報を意図的に遮断することなどを提案しています。2019/05/28
緋莢
17
図書館本。序章と第1章で芸歴40年以上のベテランの芸者さんがスマホにショートメッセージで届いたアマゾンからの「料金の未払い」に危うく騙されかけた(コンビニでAmazonギフト券かウェブマネーを購入するよう指示されたが、店員さんが不審に思い難を逃れることが出来た)というのが紹介されていますが、ここまでいかなくても、あからさまに怪しいものから、ちょっと信じかけてしまうものまで(続く2024/10/08
Hiroo Shimoda
11
ビジネスメール詐欺からフェイクニュースまで。フェイクニュースはグレーゾーンで広告費を稼ぐ手段であり国家によるサイバー戦の武器でもあるようで、もう少し勉強してみたい。2019/12/28
パキ
7
インターネット状の偽情報や実態のないものによる不正や危険性についてコンパクトに、広く浅くまとめられており、為になった。 この手の本を何冊か読んでいるがとっつきやすさと内容の深さのバランスを上手くとっていると思う。 この手のものはすぐに情報が古くなるだろうから、また近く更新された書籍が出るだろう。書籍でまとまった形の情報を読むことの大切さも感じた。発信者からすればちゃんと伝えるにはある程度の分量の説明が必要であり、受信者は物理的に頁を遡って振り返ったり、本だけに集中できる点で優れていると思う。2020/08/13
ちゃーりー
6
サイバーセキュリティの資格を受験するため、副読本的に読みました。様々なフィッシング・メールにお悩みの読メの皆様もいらっしゃるかと思いますので、社内のヘタな情報セキュリティ研修よりは役に立つと思います。ただ、個人的には既知のことも多かったので、前作「闇ウェブ」の方が興味深かったです。2021/10/15