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内容説明
現代の日本社会は「お客様=神様」として扱うが、客の不満はゼロになるどころか、不満は増大し、自主性の欠如や拝金主義、暴力につながっていく。「お客様」社会の問題点と脱却法を考える。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
63
読む前「お客様」がやかましいというタイトルから、クレーマーの話かと思いきや違った。「お客様」という言葉が、今あらゆるところで使われている一方では、その「お客様」自身、「お客様」に対応する側の間に様々な摩擦による多くの問題が起きていることを知った。マニュアル化で接客を標準化する目的であったものが、おかしな敬語や対応、クレームのきっかけやトラブルの引き金になっているようだ。スピードや納期を求め過ぎることによって品質が疎かになる可能性を薄めようとするためのサービスにも問題があるように感じた。2015/12/05
さゆ
21
我が国がいかに「お客様社会」かを丁寧に説明していてくれていた。でもね、「お客様」じゃない人も、現実はちゃんといます。ただ、そういう人が多くなっているのは事実ですよね。根底にあるのは「大事にされたい」という思いと、そしてストレスなのではないかと思う。「どうしたら「お客様社会」から、脱却できるかは各々、考えてください、提示するとそれが「マニュアル」になりますから」とのことだが、一つくらい、提案があってもよかったんじゃない?と思った。2010/12/10
スリーピージーン
19
過剰包装にマニュアル接客、奇妙キテレツ敬語、ポイントカードお持ちですか攻撃。十数年前からずっと変だ変だと思っていたのはやっぱり私だけじゃなかった。教育現場の「学生様」化と医療施設の「患者様」化も情けなくて涙がでそう。 「お客様社会」が増長しているのに、失礼な店員や傲慢職人はふえている。つまり売り手も買い手もモンスターとは私の暮らす社会はすごいことになっていたのだ。働く側も誇りなんて持ちあわせていられないのだろう。この本を読んだら少し納得できたから、嫌な目にあっても冷静でいられそうだ。2015/06/24
ごへいもち
12
プリマー新書は年齢的にちょっと合わなかった気がする。これを読んでなるほどと思うようなことがあまりなかった。 2012/01/30
calaf
10
不満をどんどん取り除いていくと、人は本当に幸せになれるのだろうか?そうじゃないかもしれない...という主張。物事何でも利点と欠点があります。「お客様は神様」...それを極めていくと、危険な世の中になるのかも...2010/09/13