内容説明
「その文を構成する語句のまとまりをはっきりとつかみ、語句と語句とのかかわりをはっきりとみること、つまり、文脈をはっきりとさせることが、まず努めるべきこと」。古文の文法的読みについて、著者はこのように目標を掲げる。そのために必要な事項を平易に解説したものが本書であり、これをもって「佐伯文法」はひとつの達成をみた。用言・助動詞の活用から『徒然草』『源氏物語』の読解まで、言葉が言葉として実際に用いられる場面に即しつつ、そこにある法則が述べられる。複雑な古文の世界へ分け入るにあたり、座右に置いておきたい書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
97
これは著者がかなりのお年のときに出された古文の文法に関する本です。私はどちらかというと受験者向きかと思ったのですが、大学で古文を専門に勉強するための方のために書かれた本のような印象を受けました。非常に例が多くて参考になるという気はします。ただやはりかなり難しい気がしました。小西先生の受験者向きの方が私には合う感じがします。2019/03/08
kinkswho
2
この本の著者は受験産業が全盛となる時代より前から研究者として活躍されていた事もあってか タイトル通り読解をするために文法を掘り下げている所がユニークである。 近年の受験参考書ではあまり大きく取り上げない助詞について豊富な例文を出典付きで丁寧に取り上げているのが特徴的。 「男もすなる日記〜」の「なる」を伝聞推定と解釈するようになったのが昭和に入ってからというのが意外であった。 古文の解釈は江戸時代には確立されていたと思ったら、意外と最近になって新しい説に変わる事もあると知ったことが 新たな発見であった。2020/02/18
剛田剛
1
国語教師ぼく、今まで教えてきたことがだいたい間違っていなかったことがわかってひと安心。国文屋なので「文法」に関してはずっと生兵法でやってきたのだけど、感覚で捉えていた部分に裏付けができた。2022/09/20
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